28日午前11時、インペリアル・パレスホテル(ソウル市江南区ノンヒョン洞)で、映画『バカ』の制作発表会が行われた。
主人公スンリョンの役を演じるチャ・テヒョンは、公開を目前に控えた今の感想について聞かれるや、迷わず「半分あきらめていた映画だったが、こうして多くの記者の皆さんに来ていただいて、本当に感謝しています」と答えた。
『バカ』はインターネット上で連載された人気漫画家カン・プル原作の同名の漫画を映画化したもので、2005年末から制作が始まり、06年1月から5月まで撮影が行われ、諸事情で公開がたびたび延期されてきたが、来月28日から公開されることになった。
妻とともに映画の完成版を見たというチャ・テヒョンは、「訳もなく涙が出た。公開にこぎ着けるまでに紆余(うよ)曲折があり、つらく悲しい思いだった」と本音を漏らした。
現在、韓国映画の中には、撮影を終えているにもかかわらず、マーケティングや配給などの問題で公開が遅れている作品がかなりある。そのうちのいくつかの作品は、最近ようやく公開日が決定したが、まだ公開日の決定すらできない作品の方が多いというのが現状だ。
制作発表会に居合わせた映画界のある関係者は「俳優たちの中には、出演した映画が公開がされないことで、体調を崩してしまうケースもかなりある。チャ・テヒョンの発言に共感を覚えた映画界の関係者は少なくないだろう」と話している。