「ハンドボールが職業になったよう」
北京五輪ハンドボールアジア予選再試合の応援のため訪日しているキム・ジョンウン。「ハンドボールってすてき」と、主演映画『私たちの生涯最高の瞬間』の宣伝のみならず、まるで韓国ハンドボール協会の広報担当か応援団長のように熱い思いを発するキム・ジョンウンに話を聞いた。
―久々の日本はいかがですか?
「個人的に日本が好きなんです。食べ物も、何もかも。でも残念ながら、今回は好きな日本を楽しめません。なぜなら、今回は韓国を応援するために来て、日本を負かさないといけないからです」
―奇しくも『私たちの生涯最高の瞬間』の公開と北京五輪ハンドボールアジア予選のタイミングが合致しましたね。
「そうなんです。偶然だったのですが、絶妙のタイミングでそのようになりました。ハンドボールも映画も注目が高まって良い現象だと思います」
―明日、明後日は応援に行かれるそうですが、注目の選手はいますか?
「全員を応援していますが、ユン・ギョンミンさんという素晴らしい選手がいます。また、イケメンとうわさの宮崎選手を見てみたいです。応援はできませんが(笑)」
―『私たちの生涯最高の瞬間』は200万人を突破するという大ヒットになっていますね。
「とてもうれしいです。韓国映画が200万人突破するのは、本当に久しぶりなんです。ハンドボールに対する関心が高まっていることもうれしいです。もっともっと大勢の人に見てもらいたいです」
―ご自身は、映画をやる以前ハンドボールについて詳しかったんですか?
「アテネオリンピックのときは話題になって、一生懸命応援しましたが、その後はだんだん忘れてしまっていた、というのが正直なところでした」
―そんな状態で、この役はとても大変だったのでは?
「確かに、最初は大変でした。もともと、普段から運動をやらないタイプだったのが、ハンドボールの選手、それもただの選手でなくナショナルチームのトップ選手をやるんですから。でも今では、自分の中では映画の役として演じたという感じではなく、ハンドボールが自分の職業だ、と錯覚してしまうほどです。それはもう死に物狂いで練習をしたんです」
東京=野崎友子通信員