時代劇で活躍のチェ・スジョン「悪役やってみたい」


 これが本当にチェ・スジョンなのかと思った。イベント会場で見かけたチェ・スジョンは、3‐4年前に比べ見違えるほどやせていたからだ。

 昨年最終回を迎えた『大祚栄』(KBS第1)を撮影しながら8キロ減量したというチェ・スジョンは、いわゆる「皇帝ダイエット(炭水化物を摂取せず、インシュリンの分泌を抑制してダイエットする方法)」がばっちり効果を発揮したといえる。「豆腐、野菜、肉は少しずつ食べるけれど、ご飯やパンなどの炭水化物、菓子は食べません」。ドラマが終わった後も、どうしてもお腹がすいたときだけ、ふかしたサツマイモを少し食べる程度。

 「今でも、一口でもご飯を食べると太るような気がします。妻にいつもご飯を食べろと叱られます」。ドラマが終わった後、2キロ太ったというチェ・スジョンは、暇さえあればジムでトレーニングをしながら、食事制限を続けている。

 完ぺき主義のチェ・スジョン。このような自己管理は今に始まったことではない。

 「酒量は焼酎1本」と言いながら、ウイスキー2本を飲んでも平然としているのがチェ・スジョンだ。

 「時代劇や連続ドラマに幾度も出演しているため、大先輩たちと一緒に飲む機会が多かったせいです。いつも姿勢を正して、何か失礼があったらいけないと気を付けながら飲んでいたからでしょう。酒を飲んでも飲んだような気がしませんから」。酔いが回ってくるのは家についた瞬間からだとか。

 このような完ぺき主義のチェ・スジョンは、撮影現場でも自分の役割を完璧に果たす。NGを出さないことでも有名で、時代劇の撮影があるときは国語辞典を持ち歩き、暇さえあれば単語を調べている。辞書を引きながらそれぞれの発音の「長短高低」を調べている姿には、時代劇では常連の大先輩たちも舌を巻くほど。

 昨年末、KBS演技大賞での大賞受賞は、このような自己管理が生んだ成果だといえるだろう。『大祚栄』のヒットも、このような努力が人々に認められた結果だ。これまで『太祖王建』、『海神-チャン・ボゴ』など、チェ・スジョンが出演した時代劇はすべて大ヒットしている。

 妻である女優ハ・ヒラとの日常について質問すると、うれしそうに大きな目を細くした。

 「けんかすることはほとんどありません。洗面所を汚して出てきても、妻は何も言わずに片付けてくれます。そうすると反対にこっちが申し訳なくなってきて、次からは気を付けようと反省します」

 一時「料理は下手」と言っていたハ・ヒラだが、今ではプロ顔負けの腕前だという。「豚のバラ肉とえびの塩辛のチゲ」という正体不明の料理が驚くほど美味しかった」など、チェ・スジョンは妻への褒め言葉を惜しまない。

 チェ・スジョンは少しでも暇ができると、ネパールやカンボジアへボランティアに行く。文盲率が75%を超えるという発展途上国に「思いやりの心」を伝えたいと話す。

 チェ・スジョンは「韓国のボランティア文化はもっと発展すべき」と強調する。

 「芸能人のボランティアのニュースが流れると、『収入が多いのだからして当然』という人たちが少なくないのも事実ですが、収入の問題ではなく、芸能人が先頭に立ち、ボランティアのムードを作るのは大切なことだと思います。泰安沖での原油流出事故のときも、芸能人のボランティア活動が、一般人のボランティアのムードを盛り上げたと聞いています」

 次の作品では悪役を演じてみたいというチェ・スジョン。「どうしてそこまで悪くなったのか納得できる人物であれば、悪役もやってみたいと思う。

でもそういう役が回ってこないんです(笑)」

キム・ユンヒ記者
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