韓国芸能界、72年ねずみ年生まれは大物揃い


 ねずみ年がなければ韓国の大衆文化は崩壊していた。それは言い過ぎだって。ねずみ年生まれの面々を見ると、それがかなり当っていることが分かるだろう。

 1990年代に文化大統領と呼ばれた歌手のソテジ。今年11月にデビュー15周年記念のCDセットを1万5000部限定販売したが、一瞬にして売り切れた。彼は来年3月、4年ぶりのカムバックに向けて準備している。最近は自らの公式ホームページで「8集なので2008年に合わせた。またねずみ年でもあるしね」と心境を明らかにしている。ソテジ・カンパニーの関係者は、「ソテジ氏は完璧な音楽でファンの前に姿を現すために、ソウルで忙しく準備を重ねている」と述べた。

 『冬のソナタ』で日本に旋風を巻き起こした“ヨン様”ことペ・ヨンジュンも1972年生まれのねずみ年だ。広開土大王役を演じた大河ドラマ『太王四神記』は、来年4月から日本の地上波NHKで放映される予定だ。すでに劇場では数万人の日本人ファンを引きつけており、また再び新たなシンドロームが期待されている。

 今年ワンダーガールズをデビューさせ、旋風を巻き起こした歌手兼プロデューサーのパク・ジニョンも1972年生まれだ。年末のソロ活動もすでに成功させた彼の新年の課題は、プロデューサーとして所属事務所の歌手たちを米国市場で成功させること。JYPエンターテイメントのチョン・ウク副社長は、「パク・ジニョンの2008年は、米国に対する挑戦がすべてだ。韓国で会うのは難しくなるだろう」と語った。

 現在も韓国で最高の美男子とされているチャン・ドンゴンも忘れてはならない。彼は現在ニュージーランドでハリウッド・デビュー作の『ランドリー・ウォリアー(Laundry Warrior)』の撮影を行っている。1月から放映されるKBS1の大河ドラマ『大王世宗』の主人公であるキム・サンギョン、『白い巨塔』で強烈なカリスマ性を見せた演技派のキム・ミョンミンも72年生まれの代表だ。国民的MCで『無限挑戦』のユ・ジェソク、韓国ロックの“希望”ユン・ドヒョンも輝く72年生まれだ。女性タレントではすでに引退したシム・ウナや、コ・ソヨン、キム・ウォニ、チャン・ソヒ、ヨム・ジョンアらが突出した72年生まれだ。

 今や30代後半となった72年生まれの芸能人の存在感がこれほどまでに大きい理由は何か。韓国の大衆文化が爆発的に成長した90年代中盤以降のエネルギーを吸収し、熾烈な競争を勝ち抜いてきたからだ。ケーブルテレビ、衛星放送、インターネットなど様々なメディアが登場し、韓国独自のコンテンツが海外をも圧倒し始めたころ、芸能人として成熟しつつあった20代後半の72年生まれたちは、幅広い活動空間と大衆の温かい関心などに後押しされた。彼らのほとんどは大衆文化が産業化する比較的初期の段階で脚光を浴びたという利点を生かし、芸能人として、またクリエーターであると同時に事業家としても優れた手腕を発揮し、確固たる基盤を築いた。建国大学新聞放送学科の黄勇碩(ファン・ヨンソク)教授は「90年代中盤から社会的な厳粛主義が弱まり、大衆文化に対する真摯な関心が広まった。72年生まれのスターたちは、そのような社会的雰囲気の恩恵を受けたと言えるだろう」と説明した。

 1984年生まれのねずみ年の中では、今年の人気ドラマ「コーヒー・プリンス1号店」でスターダムにのし上がったユン・ウネがトップを走る。男装した女性としてすっきりと変身した彼女は現在、歌手出身タレントたちの羨望を一身に受けている。Rainと共に韓国男性ダンス歌手のトップにいるSE7ENも84年生まれだ。

 これ以外にも、中年以上のスターとしてはSBS時代劇『王と私』で判内侍府事役として注目された1960年生まれのチョン・グァンリョル、17日に公開された映画『お熱いのがお好き』で久しぶりにファンの前に姿を現した同じく60年生まれのイ・ミスク、『コマプスムニダ』や『王と私』などで“演技の達人”らしい姿を見せた1936年生まれのシン・グ、韓国フォーク界のシンボルで1948年生まれの韓大洙(ハン・デス)らが挙げられる。

崔承賢(チェ・スンヒョン)記者
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