90年代の「文化大統領」、ソテジが帰って来た!


 「久しぶりにオレにとってのカリスマ的存在、ソテジに会えて力が湧いてきた。充電して再スタートを切りたい。迷ってばかりいた10代のときもすごく励まされたっけ…」「ソテジさん、わたし、初日に遊びに来たんだけど、今日もまたやって来ました。本当はここで暮らしたいけど、生活があるので…会いたいです。心から」

 3日、ソウル市江南区三成洞のCOEXモールにオープンした「ソテジ15周年記念館」。ソテジ(本名チョン・ヒョンチョル)=35=へのメッセージを書き込むノートには、ここを訪れたファンの言葉がぎっしりと書かれている。ソテジ・カンパニーでは、「オープン6日目で来場者2万人を突破した」と発表している。1990年代に実験的な音楽で「文化大統領」と呼ばれ、数多くの若者に「崇拝」されてきたカリスマが、2007年11月、再びソテジ・シンドロームを巻き起こす。

 ソテジのデビュー15周年記念アルバムは 3日午前12時に予約が始まったが、その直後に売り切れとなった。

 インターネットでは10分、ショップでは約3時間で予約が締め切られた。アルバムの流通を担当するイェダン・エンターテインメントの関係者は「予約金1万ウォン(約1200円)を支払う条件で注文を受け付けたが、爆発的な反応を得た。ショップでは本当に久しぶりに大勢の人々がアルバムを買うために列を作った。現在ショップのニーズを見ると、5万枚以上のセールスもあり得る」と語った。バンド「ソテジワアイドゥル」(ソテジと仲間たち)時代のアルバム1st‐4th、ソテジのソロアルバム5‐7thがすべて収録されているこのアルバムの価格は9万7900ウォン(約1万2000円)。この記念アルバムは一般のアルバム(1万ウォン前後)15万枚と並ぶ売上をあっという間に達成したことになる。ちなみに今年の最多販売枚数を記録すると予想されるアルバムは約20万枚のSG WANNABEだ。制作会社側はアルバムの追加プレスも考慮したが、限定発売という約束を守ることにした。


 ソテジ記念館を訪れる20‐30代の足も絶えない。ここではソテジの少年時代やロックバンド「シナウィ」時代の写真、活動当時の衣装・動画・楽器などが展示されている。7日午前にここを訪れたナ・ジョンエさん(28)=会社員=は「アルバムは予約済み。仲間であり、日常であり、時には神のようにも感じられるソテジさんに再会できると思うと、胸がときめく」と語った。また、大邱市から来たというパク・ジェソクさん(25)=大学生=は「常に新しいことに挑戦するソテジの価値観を小さいころからお手本にしてきた」と言う。ソテジの公式ホームページ「ソテジ・ドットコム」(www.seotaiji.com)の掲示板にはここ1週間で5000件の書き込みがあり、ソテジのカムバックを歓迎した。K‐POP評論家のキム・チャッカ氏は「90年代のソテジは単なるアーティストではなく、当時の若者の政治的・社会的代弁者だった。だからプライドや共同体意識で固く結束しているファンたちは、手を取り合ってソテジの復帰を喜んでいる」と説明する。

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