カン・ドンウォン「本当の初恋は高3」

カン・ドンウォンに聞く(下)


―その延長線で『M』とは、俳優カン・ドンウォンにとってどのような意味のある作品か。

 「カメラの前で少し自由になれたような気がする。リラックスできた。それぞれの作品ごとに自分の思わくがあって出演するのだが、今回の作品では得るべきものをすべて得ることができた。『私たちの幸せな時間』のときは、正直言って不安も多かった。いわば練習の始まりだったわけだが、『M』では、ある程度の成果を上げることができたようだ。エネルギーをためて、現場でそれを放出した。初めのうちは現場の多くの視線が恐ろしく、プレッシャーになったが。他の俳優たちは、いつもそのような環境にあったのだろうが、僕もやっと分かったような気がする。まだ足らない部分もあるが、もう一歩前に前進する段階にある。次の作品ではもっと良くなるだろう」

―観客にとって『M』を理解するための最良の方法は?

 「僕はあまりにもわかりやすい話は嫌いだ。少し考えてみることも必要なのではないだろうか。考えさせるストーリーが良いと思う。でも、それは『M』が難解だということではない。楽に見てほしいという意味だ。あまり深く考えると、映画に振り回されてしまうから。劇中の主人公のストーリーは、後半に進むにつれ丁寧に説明されていく。観客にとって分かりにくい話ではないと思う」

 『M』が初恋の物語であるということから、カン・ドンウォンに初恋について尋ねるのも失礼には当たらないようだったので聞いてみた。

―初恋あるいは恋愛でつらい思い出はあるか?

 「小学校の時、色白の女の子に片思いをしていた。僕は真っ黒で。彼女は眩しかった。彼女の顔はもう思い出せないけれど、その子を見ながら、僕も色白になりたいと思っていた。高校3年生のとき、本当の恋をした。でも、いろいろと障害が多く、終わってしまった。良い思い出になったかもしれないのに、学生であるという理由だけで厳格に封じ込められてしまうような障害だった。その後も恋愛をしたことがあるかって? もちろんだ。自分が執着しすぎたようだ。だから相手が僕から離れようとしたのかも知れない。僕が間違っていたようだ」

 カン・ドンウォンはインタビューの最後に、現在「気に入っているシナリオがある」と話した。そのシナリオが自身に「機会を与えてくれることを期待している」という。カン・ドンウォンは「次はコメディーをやりたい」「もっと見せなければならない自分の姿がたくさんある」と語った。

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