初開催にもかかわらず受賞した俳優たちが相次ぎ欠席を申し出たため、生中継が突然取りやめになる事態となった「大韓民国映画演技大賞」の主催者が緊急記者会見を開き、この事態についての見解を明らかにした。
キム・カプウィ映画祭実行委員長は19日午後2時30分、大韓民国映画演技大賞の授賞式が開かれる慶州エキスポ公園プレスセンターで緊急記者会見を行い、生中継が中止となった背景と、俳優らの相次ぐ欠席について説明した。
金委員長は「18日午後9時ごろ、録画で放送するとの結論に至り、午後10時30分ごろ、この旨を公式ホームページで告知した。放送局側は契約時当初から多数の俳優や映画関係者の受賞者が出席し、放送に値すると判断、生中継で放送すると明言していた」と語った。
ところが「受賞者が14日に発表されたのを受け交渉した際、所属事務所担当者らの明確な参加意思がなく、結局昨日、生中継は不可能との結論に至った」と話している。
金委員長は俳優たちの受賞拒否や欠席について、「俳優たちの人気はファンの支持により決まる。ファンの支持により俳優の価値が決まり、映画が発展するのに、こうした支持を“権威がない”と言うのは、ファンの気持ちに背く行為」と強く非難した。
金委員長は「今年初めて開催される映画祭に対し、権威などと言うのは無理な話。第2回、第3回と回を重ねるごとに権威ある賞として定着していってほしい」と語気を強めた。
そして、「今回の映画祭は不十分な点もあったが、一部映画関係者の祭りに終わっていた映画祭を、国民が参加する映画祭にしようと試みる土台が整った」と主張した。
その一方で、金委員長は映画祭の不十分だった点について、「映画の年齢別等級制度を考慮せず、昨年6月1日から今年7月1日までの全映画を選定したため、青少年が見られる映画と成人が見る映画を区分できなかった」としている。
さらに「一部青少年ファンにより10代を対象にした映画に投票が偏る現象が起き、10代に比べインターネットに馴染みのない成人に対する投票のチャンスが狭まった」とも話している。
また、「受賞者の出演交渉過程で、俳優に個人的に通知し、正式な手続きを踏めなかった。来年は所属事務所に正式な文書を送る」としている。
金委員長は「今日、結果的には映画祭が盛大に行えなかったことは、執行委員会委員長である私の責任であり失敗だ。今回の映画祭により、ネットユーザーの投票で決まる韓国初の映画祭がファンを欺まんする行為や、不誠実なものとして受け取られないよう、これを補う策を講じる」と反省を口にした。
大韓民国映画演技大賞は同日午後5時30分に開かれ、最優秀作品賞には『華麗なる休暇』が、主演男優賞にはチョ・スンウ、主演女優賞にはキム・ヘス(ともに『いかさま師』による受賞)が選ばれた。