チョン・ドヨン、韓国映画史を塗り替える


 女優のチョン・ドヨン(34)が韓国映画の歴史を塗り替えた。

 チョン・ドヨンは27日午後(現地時間)、フランスのカンヌで開催された第60回カンヌ国際映画祭の授賞式で、イ・チャンドン監督の映画『密陽(Secret Sunshine)』で主演女優賞を受賞した。

 韓国の女優がカンヌ映画祭で主演女優賞を受賞するのはこれが初めてのことだ。ベルリンとベネチアを含めた世界3大映画祭での受賞は、1978年『シバジ』のカン・スヨンがベネチア映画祭で主演女優賞を受賞して以来20年ぶりのこと。

 チョン・ドヨンは主演女優賞の受賞が発表されると、感激に上気した表情で「あ…あ…!」という嘆声を漏らした。

 そして「ソン・ガンホさんのお陰でシネというキャラクターが完全なものになった」とソン・ガンホに向け感謝の謝辞を述べ、「カンヌ国際映画祭の審査委員の皆さんに深く感謝する」とした。

 同作品でチョン・ドヨンは息子を殺した殺人者に対する「許し」をめぐり苦しむ未亡人のシネ役を演じ、シネを愛するカーセンターの社長ジョンチャン役はソン・ガンホが熱演した。

 チョン・ドヨンはカンヌで映画が公開された後、現地のメディアから絶賛され、強力な主演女優賞候補の1人とされていた。

 当初、映画『密陽』の受賞の可能性も予想されていたが、パルム・ドール(最高賞)にはルーマニアのクリスティアン・ムンジウ監督の『4カ月、3週間と2日』、 グランプリ(審査員特別大賞)には河瀬直美監督の「殯(もがり)の森」がそれぞれ選ばれた。

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