カンヌ国際映画祭:チョン・ドヨンってどんな女優?


 韓国の女優として初めてカンヌで主演女優賞のトロフィーを手にしたチョン・ドヨンは、自他共に認める韓国のトップ女優だ。

 90年にCMモデルとして芸能界にデビューしたチョン・ドヨンは、青春ドラマ『僕たちの天国』(1994年)で女優として人気を集め始め、『接続』(1997年)で映画デビューした。

 初打席はホームランだった。映画『接続』は当時としては破格の観客動員数(67万人)を記録し、チョン・ドヨンという大型女優を誕生させた。当然、その年の青龍映画賞と大鐘賞の新人女優賞はチョン・ドヨンが獲得した。

 映画女優として華やかなデビューを飾ったチョン・ドヨンは、その後も目覚しい活躍を続けた。

 『接続』の翌年に公開された『約束』は75万人を動員し、チョン・ドヨンに99年の青龍映画賞の女優主演賞を獲得させた。

 チョン・ドヨンはさらに、出演する作品ごとにまったく異なった姿を見せ、ファンと観客を魅了し続けた。


 純粋な田舎の女の子(『我が心のオルガン』『人魚姫』)、大胆なヌードまで見せた妖婦(『ハッピーエンド』)、貞淑な未亡人(『スキャンダル』)、田舎の独身男と恋するホステス(『ユア・マイ・サンシャイン』)に至るまで、チョン・ドヨンの変身は尽きることがない。

 限界を感じさせないチョン・ドヨンの七変化は観客を笑わせ、そして泣かせた。青龍映画賞4回、大鐘賞3回、大韓民国映画大賞3回など各種映画祭で受け取ったトロフィーは数え切れない。

 そしてついに、チョン・ドヨンは映画俳優としてデビューしてから10年で韓国を越え、世界的な女優として羽ばたいたことになる。

 映画関係者らはチョン・ドヨンの今回の受賞が沈滞期に陥っている韓国映画に活力を吹き込んでくれることを期待している。チョン・ドヨンの受賞作『密陽』(ファインハウスフィルム制作)のプロモーションも予想される。

 現在まで『密陽』は、23日に同時に公開された『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールドエンド』の攻勢に押されている状態。しかし今回のカンヌ受賞により、チョン・ドヨンを見に来る観客が増えることが予想される。フランス発のチョン・ドヨンの台風がカリブの海賊船を沈没させることができるか。勝負の行方が期待される。

キム・チョンホン記者
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