キム・ギドク監督の『息』(キム・ギドク・フィルム制作)が第60回カンヌ国際映画祭に登場した。
19日午前、フランス・カンヌの映画祭メイン上映館「ルミエール大劇場」にあるバザン劇場で、キム・ギドク監督と主演俳優のチャン・ジン、パク・ジア、カン・イニョンが出席する中、『息』の公式メディア試写会が行われた。
同映画祭の長編コンペティション部門に招待された『息』の試写会は、世界各国から集まった記者約100人が鑑賞、国際的に著名なキム・ギドク監督に対する高い関心を示した。
世界でもよく知られているだけに、記者会見でキム監督らは映画や演出、韓国のスクリーン・クォーター制(自国映画の上映義務日数割当制度)などについてさまざまな質問を受けた。
キム・ギドク監督は同作品について「息が詰まるほど難しい社会的・個人的な人間関係のもどかしさを表現した」と語った。海外進出については「欧米の情緒を持ち合わせていないので、できるだけそういうチャンスは作らないようにする」と否定的な見解を示した。
なお、米国の映画専門誌「バラエティー」は『息』のヒロイン「ヨン」役を演じたパク・ジアのことを「隠された内面の痛みを完璧に伝えた。ステレオタイプではない見事な演技を見せた」と紹介した。また、死刑囚役の台湾人俳優・チャン・ジンについては「セリフがない役だが最高の演技を見せた」と称賛した。
これ以外にも各メディアは『息』について「そっとファンに寄り添う映画」と好意的に評価している。