感動のドキュメンタリー『お父さん、さようなら』が大反響


 「ありがとうございます。大好きです。さようなら、お父さん」

 MBCが家庭月間特集で企画したヒューマンドキュメンタリー・愛『お父さん、さようなら』編がお茶の間を涙の海にした。

 『お父さん、さようなら』は、大腸がんを患い死を前にした一家の大黒柱イ・ジュノさんとその家族、妻キム・ウンヒさん(37)、息子ヨンフン君(9)、娘ギュビンちゃん(7)の話だ。死を前に家族との別れを準備し、愛を分かち合う姿が生々しく映像に収められ、視聴者らに紹介された。

 イさん夫婦が出会ったのは1994年。修道女になろうと決心したウンヒさんを、ヨンフンさんが髪を剃って引きとめ、プロポーズした。2人は結婚し子供をもうけ、幸せな家庭を築いていた。しかし99年、ジュノさんは大腸がんと診断された。

 幸い、その後7年間無事に暮らしてきたが、奇跡はそう長く続かなかった。昨年1月、末期の大腸がんとの診断を受けたイ・ジュノさん。痛む体と愛する家族との別れで苦しい闘病生活を送る。


 イさんを支え家庭をしっかり守ってきたのが妻のキム・ウンヒさんだ。辛いことではあるが、キムさんは最後の瞬間まで夫に愛を捧げる。キムさんは「わたしや子どもたちはどうにかして生きていけるだろうけど、若くして逝かなければならない夫がとてもかわいそうです」と語った。

 昨年12月、結局イ・ジュノさんはこの世を去った。家族たちがむせび泣く中、イさんは息を引き取った。このとき、イさんの目から涙がこぼれていた。

 番組が放送された後、視聴者たちからのメッセージが掲示板に溢れた。前日放送された『親指姫、母親になりたいんです』より反応が大きかった。


 ID「dofxdj」は「父親の臨終を見守っていた子供たちの絶叫と、苦しい呼吸の中涙を流していた父親の姿が胸を締めつけた」と書き込んだ。

 ID「loob77」は「家族の意味を改めて考えさせられた時間だった。一番大切なのは愛だ。このシリーズのドキュメンタリーで多くの感動を得ている」と感想を伝えた。

 また別の視聴者は「ドラマではなく現実の話なので、いっそう悲しく感動的だった。わたしもあなたも、誰にでも同じような状況が訪れる可能性がある。今に感謝し、周りの人たちにもっと愛を施したいと思った」と書き込んだ。

 ヒューマンドキュメンタリー・愛は今後、『ポルラ村のソヌ』『母の約束』『石詩人と母』など、わたしたちに身近な話をさらに紹介していく予定だ。

チェ・セナ記者
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