来韓した渡辺謙、ソン・ガンホや韓国映画を称賛


 映画『ラスト サムライ』でアカデミー助演男優賞にノミネートされた日本の俳優、渡辺謙がソン・ガンホに対し「敬愛する」との賛辞を送った。

 渡辺謙は23日午後、ソウル龍山CGVで行われた主演映画『明日の記憶』の試写会と記者懇談会でこのように述べた。

 渡辺謙は映画『グエムル-漢江の怪物-』を見たようで、「ポン・ジュノ監督をはじめ、韓国映画の制作陣はやはりすばらしい」と語った。

 韓国映画への参加に関しても、「国境はなくなりつつある。俳優だけでなく、すべてのスタッフが仕事を通じ出会い、映画を作る時代が来たと思う」と話し、開かれた環境での映画制作について自身の考えを述べた。

 俳優・渡辺謙の新たな挑戦となった『明日の記憶』は、アルツハイマーを患う50代の男の物語。徐々に記憶を失っていきながらも妻や家族に対する愛を忘れまいと努める姿は、韓国映画『私の頭の中の消しゴム』と素材が似ている。

 渡辺謙は「映画『明日の記憶』のシナリオ作業をしていたとき、『私の頭の中の消しゴム』が日本で紹介されるという話を聞き、映画を見た。とてもすばらしい恋愛映画だ」と評した。

 さらに「その作品が20代の夫婦の恋愛の記憶が失われていく話だとすれば、『明日の記憶』には50代の夫婦の歴史が消えていく重みがある。アルツハイマーという病を患った1人の人間とその家族の人生や意味を描くことに力を注いだ」と語った。

 一方渡辺謙はこの日、試写会に先立ち「韓国語であいさつします。勉強不足のためメモを読ませていただきます。荻原浩のベストセラーを読み胸の中に残った温かさを伝えたくてこの映画を企画し、制作しました」と韓国語であいさつした。

 映画『明日の記憶』は5月10日に公開される。

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