今年の春は韓国のドラマが華やかに彩られる。スクリーンで活躍してきたトップスターたちが続々とドラマに復帰するからだ。さらに軍隊から除隊した俳優やスキャンダルのために芸能界から離れていた演技者も一斉にドラマに復帰する。今月からドラマにカムバックするスターはコ・ソヨン、イ・ジョンジェ、チェ・ジウ、ペ・ヨンジュンなど10人。ドラマでカムバックと決めている俳優まで合わせると、約20人に及ぶ。長い空白の末、「トップスター」という勲章と「華やかなカムバック」という修飾語によって飾られたスターたちのドラマ復帰について紹介する。
◆誰がカムバックするのか?
最初にスタートを切ったのはコ・ソヨン。7日から放送がスタートした週末ドラマ『青い魚』(SBS)でヒロインを演じている。
これに続き5月からは「お茶の間襲撃」の勢いで続々とスター主演のドラマが始まる。まずはイ・ジョンジェ、チェ・ジウ主演の仁川国際空港を背景にした『エアシティ』(MBC)、ペ・ヨンジュンは現代的センスを加味したフュージョン時代劇『太王四神記』(MBC)、パク・シニャンは漫画を原作にした『チョンの戦争』(SBS)、チャ・テヒョンとカン・ヘジョンは『花を探しに来ました』(KBS2)に出演する。また、スエは『9回裏ツーアウト』(MBC)、チャン・ジニョンは『エンジェル』(SBS)でそれぞれ下半期にドラマに出演する予定だ。
これ以外にも軍隊を除隊した俳優のほとんどが復帰作にドラマを選んでいる。チャン・ヒョクは現在放送中の水木ドラマ『ありがとう』(MBC)で熱演しており、パク・ジョンチョルはコ・ソヨンと『青い魚』で共演している。ハン・ジェソクもチャン・ジニョンと『エンジェル』に出演する。
◆どうしてドラマなのか?
ゆっくりと自身の演技をモニタリングし、気に入らない部分を修正できる映画に比べ、ドラマは撮影直前になって完成する台本や目まぐるしいスケジュールなどのため、これまでトップスターには敬遠されてきた。その上、徹底した準備なしでドラマに復帰すれば、欠点が丸見えになってしまう可能性もある。
トップスターらがこのような危険にもかかわらず、ドラマにカムバックする大きな理由は、韓国映画界の投資が萎縮し、停滞しているため。多くの作品が公開されているにもかかわらず、興行に成功した映画は公開された映画の10%に満たず、徐々に映画だけにこだわることができなくなっている。
以前に比べ、高くなったドラマの出演料もトップスターの復帰をあおった。1回当たり4000万ウォン(約508万円)は当然で、一部は1回当たり1億ウォン前後に及ぶ出演料を受け取るとされている。この程度であれば、映画よりもはるかに多い収入になる。また、演技者の主な収入源であるCM出演も、ドラマに出演することでさらにオファーが増える。
◆成績表を見る楽しみも
トップスターの顔や演技以上に、スターらが出演した作品の視聴率の結果を見るという楽しみもある。スターが出演するからといって視聴率が高くなるわけではないからだ。むしろ満足できるだけの視聴率を記録できないとき、メディアやネチズンから厳しい叱責を受けることもある。演技力不足のためではないものの、既に数人のトップスターがドラマで苦杯をなめている。
キム・ハヌルは今年初めに放送された『90日、愛の時間』(MBC)の低調な視聴率に落胆を隠せなかったし、イ・ミヨンとユン・ゲサンも最近最終回を迎えた『愛に狂う』(SBS)も今ひとつの結果に終わった。
これに比べ、『外科医ポン・ダルヒ』(SBS)でデビュー17年目に初めてドラマに出演したイ・ボムスは、ドラマデビューに完璧に成功したケースだ。また、キム・ジョンウンもこれまで映画での不振を、ドラマ『恋人』(SBS)で完全に挽回した。
今月から続々と続くトップスターのドラマ復帰。最後に誰が笑い、誰が泣くのか、その行方が注目される。