1980年5月、光州。
太極旗と自由、民主化を叫ぶ声が響き渡った光州・錦南路に見慣れた顔があった。
俳優キム・サンギョンとイ・ジュンギがその主人公。しかし2人の姿は尋常ではない。
今年7月公開が決まった映画『華麗な休暇』で、錦南路に立つキム・サンギョンはタクシー運転手の兄、イ・ジュンギは詰襟の制服に身を包む高校生の弟を演じた。
同年5月18日に光州市民が新軍部に対立、錦南路に集結した事件に2人は遭遇し、互いのことを心配し合う。だがキム・サンギョンは弟イ・ジュンギの死をきっかけに市民軍に加わり、歴史の渦に巻き込まれていく。
公開されたスチール写真の中では、特にイ・ジュンギの制服姿が新鮮だ。
色白の顔に、ボタンを外したままの黒い制服。その下にはほこりまみれになったランニングシャツがのぞき、激しい衝突があったあの年の出来事を彷彿とさせる。
『華麗な休暇』は1980年5月の光州民主化運動を背景に、2人の兄弟と、兄を愛する看護師(イ・ヨウォン)を中心に、壮絶な時代のうねりと市民の痛みを描いた作品だ。