ソン・イルグク「『朱蒙』との出会いは運命…」


 連日高視聴率を記録し続けてきたMBCドラマ『朱蒙』が来月6日、第81話を最後に最終回を迎える。

 80話と81話で有終の美を飾るため、京畿道龍仁で最後の撮影をしている朱蒙の主人公ソン・イルグクにインタビューした。

 「寂しいようなすっきりするような、そんな気分です。放送されたのは10カ月程度ですが、撮影した期間は1年以上になりますから。これまでスタッフと一緒に泣いたり笑ったり、家族のように過ごしてきたので、もう会えないと思うと本当に寂しい」

 ソン・イルグクはソウル、全羅南道、羅州、京畿道龍仁などを往復しながらの強行軍を1年以上続けてきた。さまざまな戦闘シーンや、ハードな撮影にも努力を惜しまなかった。

 「最初から視聴率が良かったので、何よりも大きな励みになりました。高句麗を建国した朱蒙という配役自体に意味が大きく、肉体的には疲れていても、精神的にはいつも楽しい毎日でした。1年という歳月があっという間に過ぎてしまいました」

 ソン・イルグクは朱蒙との運命的な出会いが、最終回を前にした今になってさらに大きく身に染みると話した。

 金佐鎮(キム・ジャジン)将軍の孫にあたるソン・イルグクは、『朱蒙』にキャスティングされる数カ月前、金佐鎮将軍記念事業会が中国黒龍江省海林市に開館した韓中友誼公園を訪問した。ソン・イルグクはその時、記念品の店で偶然目に止まった矢を購入し、その後、朱蒙の役にキャスティングされたという。

 母のキム・ウルドンは毎年、同事業会のイベントの一環として学生たちを引率し、「救国大長征」に出発しているが、その中には朱蒙が高句麗を建てた拠点の地も含まれている。

 「僕が朱蒙という役を演じることになったのは、そうしようと思ってもできない運命のようなものだったとしか説明できません。家族が狭い家に引っ越さなければならないほど、母が私財を投じて事業会の仕事をしている時は反対していたけれど、それもすべて僕が朱蒙を演じ、朱蒙が人気を得るための過程だったと思っている」

 来月5日にすべての撮影を終えるソン・イルグクは、その後1‐2カ月間は何も考えずに休息を取るつもりだという。

 「やりたいことですか?3日間、とにかく寝ることです。それまでできなかった運動も早く始めたい」

 最高の時代劇俳優の仲間入りをしたソン・イルグクだが、もう1度時代劇からオファーを受けたとしたらどうするかと質問した。

 しばらく考えていたソン・イルグクは、わははという大きな笑いを答えの代わりにした。 

 ドラマ『朱蒙』が視聴者に与えた意義と同じぐらい、『朱蒙』がソン・イルグクに与えた意義の大きさが感じられた。

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