【インタビュー】BoA、スターとは輝くほどに寂しいもの


 「30歳になったらアルバム『MADE IN “THIRTY”(30)』が作れるかな?そのころはバラードを歌っても、深みが違うでしょうね」

 今月17日に日本で5枚目となるアルバム『MADE IN TWENTY(20)』をリリースし、オリコンチャートのウィークリーランキングを制したBoA(本名:クォン・ボア)=20=。2002年の1stアルバム『LISTEN TO MY HEART』以来、6枚連続でオリコンチャートの1位に輝いた彼女の記録は、歴代の日本の女性アーティストの中で単独2位となる。冬真っ盛りにヒートアップする日本のBoA旋風は、まだまだ続く。なお、彼女のサクセス・ストーリーは今年4月から日本の高校1年生の英語教科書にも掲載される。「記者と直接会うのは難しい」という彼女に、Eメールでインタビューした。

 「アルバムのタイトルからして“意味深”だ」と周りの人に言われる。「10代から歌手活動をしているからでしょう。私を知る方々の多くも、私の年齢を聞いてよくビックリします。“いやー、BoAがもう20歳だって?”と…」

 彼女は「一般に深く刻み込まれた“少女のイメージ”との決別を考えたことはありません」と言いながらも「ただ、自然に成長した姿を広めたいのです」と語った。今回のアルバムはエレクトロニカ(テクノやハウスのような音楽)をベースに、ダンスミュージックをはじめ、バラードやR&Bといったさまざまなジャンルを網羅している。彼女は「流行をリードするのも大切だと思いますが、自分自身に合う音楽を選ぶことに重点を置いています」と語る。「そうすることでファンに心地よくアプローチできるから」とのこと。

 彼女の最大の悩みは孤独感。

 「日本にいると本当に寂しいと思うことがあります。これを乗り越える一番いい方法は、ネットのファンカフェ(ファンサイト)に入ることです。ファンが私の近況を気にしてくれるのと同じくらい、私もファンの近況が知りたいんです。こっそりアクセスして見るのですが、いろいろと書き込みたくなる気持ちでいっぱいになることもよくあります。でも、私には書き込む権限がないので…」

 彼女は「何の見返りも求めず好きでいてくれる熱心なファンがたったひとりでもいてくれれば、歌手にとって絶対的な勇気と力になります。そんな方を失望させないため、レッスンを重ねるのです」と答えた。

 彼女のもう1つの趣味は韓国ドラマを見ること。「インターネットを通じてチェックしているので、韓国でどんなドラマや映画が人気なのか、全部知っています。最近一番面白かったのはドラマ『恋人』です。日本のレンタルビデオ店に行けば、韓国ドラマは何でもあるんですよ」

 BoAはステージ上での強烈なパフォーマンスでファンを魅了する。今年も3‐4月に日本全国を回るツアーがあるが、心配もある。「2005年に福岡でじん帯を伸ばすケガをして以来、足のケガが多くなりました。そのため今も6カ月くらい、ハードなダンスができません」という。

 「コンサートのステージに立てば、自分でもビックリするほどパワーが出ます。ダンスしながら歌うこと?やはり難しいですね。それで肺活量を増やすためにランニング・マシーンに乗って歌のレッスンをします」

 彼女と一番親しいタレント仲間は、同じ事務所の東方神起のメンバー、ジェジュン。BoAは「センスのジェジュン」と呼ぶ。「テレビに出ると無口で愛想がないように見えますが、すごくユーモアセンスがあるんです。本当に楽しい仲間ですよ」

 BoAは女優への挑戦も準備している。彼女が考える演技の魅力とは?

 「歌手はやはり1対1で作業するケースが多いですよね。でも、演技は1つの作品のために大勢の人々が苦楽を共にするプロセスが魅力だと思います。私も演技という役割を持つスタッフの1人になるのではないでしょうか」

 海外進出を夢見る後輩たちにアドバイスをお願いした。「その国の言葉をマスターするのは基本です。

それからもう1つは約束時間の厳守です」

先日、日本で5枚目のアルバムをリリースしオリコンチャートを制覇、日本の歴代歌手で2位の記録を更新中の韓流スター、BoAのアルバム収録曲『KEY OF HEART』プロモーションビデオ/SMエンターテインメント提供

チェ・スンヒョン記者
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