第27回青龍映画賞、女優主演賞は誰の手に?

 青龍映画賞で最も注目される女優主演賞。栄光のトロフィーは果たして誰の手に渡るのだろうか?今年の候補者の顔ぶれも華やかだ。今年の女優主演賞は有力候補者がおらず、異例の混戦状態となっている。


 今年でデビュー20周年を迎えるキム・ヘスは、『いかさま師』で2度目の全盛期を迎えた。「韓国型ファムファタール」の再発見、プロ中のプロという称賛を浴びた。特にキム・ヘスはこの映画で大胆なヌードを披露して注目を浴びた。また、未来の映画人を選ぶ「最高の女優」に選ばれるなど、その株価がさらに上昇している女優だ。


 『ホロビッツのために』のオム・ジョンファはこの作品でこれまでの「セクシーキャラ」を脱皮した。少年を留学させた後、切なく泣く演技は今年の名作シーンに選ばれた程、人々に強い感動を与えた。オム・ジョンファはこの作品で演技が完全に熟したという評価を得ている。歌でも演技でも見事な才能を発揮している八方美人のオム・ジョンファが、今年の青龍映画賞でどのような成果を得るかが期待される。


 韓国のラブストーリー映画の興行記録を更新した『私たちの幸せな時間』はイ・ナヨンという女優がいたからこそ可能な映画だった。2004年、『小さな恋のステップ』で女優主演賞を受賞したイ・ナヨンは、2年ぶりの映画出演となる今回の作品で新たな魅力を発揮、演技が成熟し、奥行きが増したと評価されている。


 3年前に新人賞を獲得したイム・スジョンは、新人から主演女優へと確かな成長を遂げた。とにかくエネルギーに溢れている女優だ。『角砂糖』で初の単独主演を演じたイム・スジョンは、与えられた役を200%消化し、堂々と女優主演賞候補にノミネートされた。また『グエムル-漢江の怪物-』と同じ時期に上映されたにもかかわらず興行に成功するなど、「女優単独主演の映画は失敗する」というジンクスを破った。


 『恋愛の耐えられない軽さ』のチャン・ジニョンは青龍映画賞が生み出した女優であるといえる。2001年の『鳥肌』と2003年『シングルス』で2度女優助演賞を獲得し、トップ女優に躍り出た。今回の作品ではホステスの不埒な恋をリアルに描き、これまでの演技生活の中で最も大きな変身を果たした。


 今年の韓国映画界最高のニュースは低予算映画『甘く、殺伐とした恋人』の大ヒットだ。この作品は主演女優のチェ・ガンヒあってこその映画だった。観客はチェ・ガンヒの少々間の抜けた猟奇的な魅力にどっぷりとはまった。罪を犯しても憎めない純粋なイメージが愛しいという賛辞が殺到した。甘く殺伐とした恋人チェ・ガンヒの反乱が、青龍映画賞でも巻き起こるかが注目される。

キム・ソンウォン記者
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