イ・ビョンホン、カン・ドンウォン、ユ・ジテら、恋愛映画バトルの幕開け


 10月中旬まで続いた暑さもようやく収まり、秋らしく涼やかな風が吹くようになってきた中、劇場では恋愛映画のし烈な競争が始まった。他に先駆け、9月半ばに公開されたイ・ナヨン、カン・ドンウォン主演の『私たちの幸せな時間』は、300万人の観客動員を突破する好成績を上げた。そして続く10月末から11月にかけては、本格的な恋愛映画の公開ラッシュが始まる。

 26日に公開したユ・ジテ、キム・ジス、オム・ジウォンの『秋へ』をはじめ、11月にはムン・グニョン、キム・ジュヒョクの『愛なんていらねえよ』、イ・ビョンホン、スエの『夏物語』、ハン・ソッキュ、キム・ジスの『愛する時に語ること』が公開される。

 しかし韓国映画界には「秋に公開される“涙路線の恋愛映画”のうち、ただ1作品だけが大ヒットする」という定説がある。2005年には『ユア・マイ・サンシャイン』が300万人を突破し、恋愛映画の新記録を作り上げたことはその1つの例といえる。『ユア・マイ・サンシャイン』の主演俳優ファン・ジョンミン、チョン・ドヨンが、各種の映画賞を総なめする結果となったのに対し、ペ・ヨンジュン、ソン・イェジンの『四月の雪』、チョン・ウソン、イム・スジョンら有名俳優が出演した『サッドムービー』などは苦い結果を味わうことになった。また、これとは対照的に涙路線ではなくハートフルコメディーを全面に打ち出した『私の生涯でもっとも美しい一週間』は、観客動員数200万人を超えるヒットとなった。


 さらにさかのぼって、2004年秋にはチョン・ウソン、ソン・イェジンの『私の頭の中の消しゴム』が、300万人の観客を集めるヒットとなったほか、2003年にはフュージョン恋愛史劇『スキャンダル』が、2002年にはチャ・テヒョン、イ・ウンジュ、ソン・イェジンの青春恋愛映画『永遠の片想い』が、その年の秋の勝利者に輝いた。

 このため映画関係者は、恋愛映画が動員できる観客規模数を300万人ほどと見ている。通常秋は、恋愛映画が強みを発揮する時期とされているため、多くの恋愛映画がこの時期に集中して上映される。しかし映画関係者は、憂うつで悲しい作品を何作も見るのは避けられ、ただ一作品に観客たちが集中する傾向にあると分析している。このため早くも大ヒットを記録した『私たちの幸せな時間』の存在は、他の恋愛映画にとって大きな負担を感じさせている。

 しかし一部では、制作段階から話題を集めた期待作が多いため、恋愛映画の観客層がさらに広がり、これまでの傾向が大きく変わるのではないかと見る声もある。カン・ドンウォンから始まり、ユ・ジテ、キム・ジュヒョク、イ・ビョンホン、ハン・ソッキュに続く主人公対決、またイ・ナヨンからキム・ジス、オム・ジウォン、ムン・グニョン、スエに続く恋愛ヒロインのし烈な戦いも大きな関心につながっている。

 2004年のチョン・ウソン-ソン・イェジン、2005年のファン・ジョンミン-チョン・ドヨン。今年の恋愛映画の主役カップルのうち栄光に輝くのは果たしてどのカップルだろうか? 現在のところ、デビュー以降、最高の興行成績となったカン・ドンウォン-イ・ナヨンカップルが優位に立っているが、状況はまだ確定していない。今後ますます加熱する恋愛映画対決がどのようになっていくか目が離せない状況だ。

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