大地震が起きて日本が海に沈むという災害を描いた超大作映画が『日本沈没』だ。韓国で「反日マーケティング」を展開した同作品は『グエムル』を退け、8月最後週の興行成績トップに躍り出た。「日本人が恐怖に震え上がる姿を見た韓国人は快感を覚える」と評価されている。
しかし韓国人たちに不快感を与える映画も同時に日本で公開中だ。『日本以外全部沈没』というタイトルの映画。日本以外のすべての国が海に沈むという内容だ。ブッシュ米大統領ら各国首脳をはじめとするVIPたちが世界で唯一、沈まない日本に押し寄せ助けを求めるシーンもある。『日本沈没』で追い詰められた日本の首相が、世界各国に救援を要請するのと正反対だ。
『日本以外全部沈没』は『日本沈没』の人気に便乗して制作された単なるパロディ映画だ。しかし河崎実監督は記者会見で「独島(日本名竹島)・尖閣諸島・ 北方領土は日本の領土だから映画では沈まない」と語るなど、論議をかもし出している。
映画評論家の前田有一氏は「ろくな主張もない単なるチープな脱力ドラマである」「内容は、一見外国人が激怒しそうなものだが、あまりにレベルが低すぎて、これを見て怒る外国人などほとんどいまい」とバッサリ斬り捨てている。