【インタビュー】シン・エラ「私の役割は子どもたちを愛すること」


 インタービューの間、シン・エラの携帯電話には4度も電話がかかってきた。電話の相手は9歳の息子ジョンミンと夫のチャ・インピョ。わがままを言う息子を丁寧で優しい言葉遣いで根気よく説得し、夫には気立ての良い妻としててきぱきと話をする。

 シン・エラは17年という経歴を持つ中堅女優だ。しかしいつからか夫チャ・インピョとともに、「模範的夫婦」の代名詞としてメディアに取り上げられるようになった。暖かい家族映画『アイスケーキ』(24日公開)に出演したシン・エラにインタビューをした。

‐初めての映画出演だが感想は。

 「映画出演だけでなく、時代劇も全羅道の方言を使う演技も初めてだった。すべてが完全に初めての経験だったので楽しかった」

‐子役が中心となった作品だが。

 「できるだけ子どもたちに合わせるように演技をした。ヨンレ役のチビンがとても優しい子だったのですぐに仲良くなった。チビンはドラマ『完全な愛』でチャ・インピョの息子役でも出演したことがあったのでやりやすかった」

‐実際の人生も激情的な生き方をし、演技にすべてをかける俳優がいる。そんな俳優とは違う道を歩んでいるように見えるが。

 「そのような方々が本当の演技者だ。そのような点で屈曲のある私生活も認めるべきだと考える。私も役には最善を尽くすために努力する。私の職業は女優だが、そのような方々ほどの情熱や才能はない。そしてそのようになりたいとも思わない。神様が私に与えた役割は他のところにあると信じている」

‐その役割とは何なのか?

 「子どもたちと関係したことだろう。私たち夫婦が名前が知られていることも、それを通じて神様が良いことができるよう計画なさったからだと信じている。国際救護団体コンパッション(Compassion)(シン・エラはこの団体の広報大使)を通じてエルサルバドルやフィリピンなどの子どもたち10人を後援しているが、手紙を交換し合いながら大きな喜びを感じる。いつか大人になったこの子たちに会いに行きたい」

‐「優しい人」のイメージが邪魔になることはないか。

 「イェウンを養子縁組したとき、そのような気持ちになった。ただ私たち夫婦が子どもが好きで、娘を育ててみたかったので養子縁組をしただけ。そのことで褒められるとは思っていなかったので当時のみなさんの反応に当惑した。他人のイメージに合わせて生きていく必要はないと思っている。そうすればすべてが偽善となり、行動も制約されてしまう」

‐イメージが良すぎるため、少しでも過ちを犯せば人より非難されてしまうのでは。

 「ある瞬間から突然私の家族があまりにも模範的な家庭だと思われるようになった。年を取るにつれ、行動と言葉には慎重になろうと思っているが、これまでしてきた通りにこれからも生きていくつもりだ。

生きていれば人から非難されることもあるだろうけれど、イメージなど気にせず堂々と何でもやるつもり」

イ・ドンジン記者
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