騒動の渦中にあるキム・ギドク監督の13作目となる映画『時間』が24日、全国12カ所で封切られる。
『時間』は、マーケティングと映画配給の現行システムに疑問を感じたキム監督が、苦悩の末に国内公開を決めた作品だ。
キム監督は7日、試写会で「今後自分の映画は韓国で上映しない考え」と宣言し、世間の注目を集めたが、「この映画に20万人以上の観客が集まれば、考え直すこともあり得る」と結論に余韻を含ませた。
またテレビの討論番組に出演したキム監督は、韓国映画市場が持つ構造的な問題について強い口調で批判、しかしこの3日後には報道機関に電子メールを送り、これを謝罪した。
この謝罪文で、キム監督は『時間』について「今からでも配給会社側が契約を無効にしてくれるなら、映画の公開をストップさせたい」と打ち明けたほか、「時間はかかったが、ようやく韓国の観客たちの本音を知ることができたので、静かに韓国映画界から身を引くことができる」と自らの引退までほのめかした。
『時間』は、公開劇場数の拡大にはこだわらず、地域ごとに芸術映画ファンに親しまれている劇場を選択し、配給を行った。同映画は、アートプラス劇場チェーンを中心に、全国各地で上映される予定だ。