韓国の主婦の夢は不倫だけ?

「浮気」「出生の秘密」…定番メニューで主婦を軽んじる韓国の朝ドラ

 「朝のドラマは韓国の主婦の関心事をまったく反映できていない。激しくドラマチックな設定だけで、現実的な登場人物やストーリーはほとんど見られない。これは制作スタッフが視聴者を恐がっていないからだ」

 「メディア世界 開かれた人々」が先月31日、地上波放送3局の朝の連続ドラマをモニタリングした報告書『主婦たちが望む朝のドラマ』を発表した。今回のモニタリングの対象としては『川になって会えれば』(KBS第1テレビ)『その女の選択』(KBS第2)『もう愛は終わった』(MBC)『愛したい』(SBS)のドラマ4本が分析されている。

 報告書によると「専業主婦を対象にした朝ドラは、夫の浮気・妻の浮気・出生の秘密・愛の裏切りと略奪・貧しさとその悔しさを味わった時代を振り返るストーリーなどと、お決まりの定番メニューでしかない」と指摘した。特に「兄弟が恋敵となり、1人の女をめぐって争うなど、以前に比べさらに道徳や倫理を忘れている」としている。また、中にはヒロインが、虐待する夫や年下の男、さらには夫の昔の恋人からの忠告を受け、行動する内容まであるという。

 これについて報告書は「否定的な内容のドラマが繰り返し作られるのは、制作スタッフが視聴者を恐がらず、年下の男との愛の逃避行や初恋の人との再会だけが主婦の望むファンタジーと決め付けているから」と書いている。

 同報告書は結論として「例えば、高い月謝を払って息子に家庭教師をつけなくても大学に入れたとか、語学留学していない娘がTOEFLで満点をとった、軍隊に行った息子が無事に除隊した、家事ノウハウでお金がたくさん儲かった、などということも主婦のファンタジー。放送局の制作スタッフが視聴者たちに対する傲慢な態度を捨て、もう少し多様な生き方に幅広く関心を向けるべき」と注文している。

シン・ドンフン記者
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