カン・ウソク監督「なぜ日本は『韓半島』を恐れるのか」


 「(触れるものすべてを金に変えるというギリシャ神話の)ミダスの手」といわれるカン・ウソク監督は、やはり天性の勝負師だ。消えた国印をめぐる事件を描いた映画『韓半島』について一部の日本メディアが批判的な見方を示しているが、これに反発する広告で真っ向から勝負を挑むという。

 公開以来、紙面をにぎわせている『韓半島』の広告は、日の丸を背景に立っている映画に登場する日本の官僚たちが頭を下げて謝罪しているものだ。かなり挑発的な広告コンセプトだが、ここからもう一歩進んで『韓半島』に関する一部の日本メディアの批判的な報道を意識した新たな広告を作成することも決めた。

 シネマサービス関係者は「“なぜ日本は『韓半島』を恐れるのか”というテーマで試案を作成している。来週から紙面で公開する予定」と話している。




 今月13日に公開された『韓半島』は、18日までに180万人以上を動員、7月の映画街に旋風を巻き起こしている。試写会直後は「センチメンタルな民族主義」「単なる勧善懲悪もの」との非難もあったが、カン・ウソク監督特有のストレートな表現で観客は「痛快だった」と評するなど、興行のロングランが予想されている。

 これに関しカン・ウソク監督は「最近、ある知人がソウルのメガボックスで『韓半島』を見てから、興奮して電話をくれた。“日本を世界の法廷に立たせる”など、民族主義者役のアン・ソンギの名セリフに痛快な思いを感じたそうだ」と話す。「10代後半から20代の観客が『韓半島』に熱狂している。現実も映画のようになるべき、と考えているからではないか」「現実の世界で傷つけられたプライドを、『韓半島』を通じて取り戻すという間接体験を味わう観客たちが、鬱憤(うっぷん)をはらせる場を提供したから」と成功の原因を分析している。

 一方、共同通信は18日、「日本と韓国政府の葛藤を描いた作品」と『韓半島』を評価。時事通信も「日本と韓国の対立を描いた映画が興行成績トップとなった」と報道するなど、複雑な心中を伝えている。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース