ドラマで注目の職業、視聴率もUP


 テレビドラマで新しい職業がクローズアップされている。

 医者や弁護士や財閥の御曹司がこれまでのドラマで最も脚光を浴びていた‘ありがち’な職業だった。最近は映画の影響もあってヤクザたちがテレビの中によく出てくる。

 しかし名前からして耳慣れない職業を持つ主人公たちが、ますますお茶の間の視聴者に身近になっている。調香師・アクアリスト・パティシエなどがそれだ。

 聞き慣れない職業が主人公たちの恋愛や葛藤に大きな影響を及ぼすことはないが、ドラマ初盤で視聴者の話題集めに一役買うことから、制作スタッフは目新しい職業捜しに力を注いでいる。

★職業名から耳に入る

 5月初めから放送される『スマイルアゲイン』(SBS)はトップスターのキム・ヒソンとイ・ドンゴンのテレビドラマ復帰作として期待を集めている作品。このドラマでイ・ドンゴンが演じる職業は「調香師」。いろいろな香料を混ぜて新しい香りを作ったり、製品に香りをつけるなどの仕事をする香料専門家だ。すぐれた嗅覚でいい香りを作り出す姿がイ・ドンゴンのソフトなイメージと重なる予定だ。同じ時期に放映されるソン・ユリとコンユが主演の『ある素敵な日』(MBC)にも珍しい職業が登場する。ドラマのソン・ユリの職業「アクアリスト」がそれ。アクアという言葉から連想できるように水と関わる仕事で、大型水族館で観覧客が観覧する水中生物を飼育・管理・研究して展示会まで企画するものだ。「コンシェルジュ」も耳慣れない職業。やはり来月放映される『野獣と魔女』(KBS2)では新鋭のチョ・ドンヒョクがホテルで総括的な案内を担当するコンシェルジュを演じる。また現在放送されている『恋愛時代』(SBS)のカム・ウソンは「ブックマスター」。書店でお客さんに本を選ぶ案内人だ。



★珍しい職業は視聴率と比例

 珍しい職業を前面に出して最大の成功をしたのは去年放送された『私の名前はキム・サムスン』(MBC)。キム・ソナ、ヒョンビン、ダニエル・ヘニーらの好演はもちろん、職業に対する関心度が一役買って全国視聴率が50%を越えた。このドラマでキム・ソナの職業は「パティシエ」。パティシエはケーキ・クッキー・パイなどイーストを使わない製菓やチョコレート・アイスクリームなどを作る職人の総称。『私の名前はキム・サムスン』が大好評のうちに放映を終えると、製菓・製パン学校には未来のパティシエを夢見る受講生の申し込みが急増したという話だ。また今年初め視聴率30%を越えて放送が終わった週末ドラマ『悲しみよ、さらば』(KBS2)に出演したパク・ソンヨンの仕事は「ミステリーショッパー」。売場を直接訪問して品物を買いながら店員の親切さ・身だしなみ・販売スキル・売場のムードなどを評価し、改善点を提案する役割の人だ。現在、デパート・飲食店などほとんどすべてのサービス業界で雇用されているミステリーショッパーだが、このドラマの成功とともに新世代の人々に大きくアピールした。

★ますます増えるスペシャリスト

 最近ブラウン管でさまざまな職業が紹介されると同時に、これに対する視聴者の関心も高まっている。『ヨンジェの全盛時代』(MBC)の主人公、ユ・ジュンサンは劇中で光の芸術家「照明デザイナー」を演じたし、『本当に本当に好き』(MBC)のユジンにいたっては一般人には縁がない「大統領府の料理師」に扮する。2005年のある就職情報サイトのアンケートによると、回答者の88.7%が「ドラマの中の職業に魅力を感じる」と回答している。実際、ドラマに特別な職業が登場すれば、各種ポータルサイトの検索語で最上位に入るなど、若者達の未来設計にも影響を及ぼすことがわかった。

ソ・ジュヨン記者
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