「40才のオジサンがどうしたらあんなに純粋に笑えるのでしょうか」
不惑の年を前に俳優シン・ヒョンジュンが同年代の知的障害者を演じることに挑戦した感慨を語った。シン・ヒョンジュンは18日午後、ソウル三成洞COEXメガボックスで開かれた映画『裸足のギボン』の記者試写会と懇談会に参加、感想を語った。
今作でシン・ヒョンジュンが演じたのは知能が8才で止まってしまった40才の独身男オム・キボン。KBSのドキュメンタリー番組『人間劇場』で紹介された、無垢な笑顔に素朴な生き方、人一倍の親孝行で有名になった実在の人物だ。
「やれやれ、もう」「はぁい」というオム・キボンさん独特の口癖をそっくりそのままスクリーンで表現したシン・ヒョンジュンは「実際にオム・キボンさんに会ったら、物真似にしかならないのではと思って、直接会うことはしなかった」といいながらも「どうして40才にもなったオジサンがあんなに可愛く話せるのかと思って真似をした」と話す。
そして「来年になったら私も40才になるが、いつも夢見てきた障害者を演じるということを、物事がやっとわかる年になって、良い方々とご一緒に実現できてうれしい。演技している間ずっと、キボンさんの澄んだ魂やお母さんを思う心、そして40才では普通できない明るい笑顔をするよう心がけた」と強調した。
「不惑になったら男は自分の顔に責任を持たなければならないという言葉を何度も心に刻みました。私に良いしわを刻んでくれたキボンさんに感謝します。映画を準備する間、100万分の1、1億分の1でも障害者の苦痛を感じさせてくださった神様にも感謝したい」とも語った。
映画『裸足のギボン』は知的障害者のキボンが母親に入れ歯を作ってあげるためマラソン大会に出る過程を描いたヒューマンドラマ。キボン役のシン・ヒョンジュンの他、キム・スミ、イム・ハリョン、タク・ジェフンらが出演している。27日公開予定。