キスタイムのある夜景列車・・・ロマンチックにソウル一周


 汽車旅行にはロマンがある。

 春の足音が聞こえる今日この頃、じっと座っているのは惜しいそんな気分になってきたら、素敵な思い出作りの旅に出てみるのはいかがだろうか。苦労して遠くまで行かずとも、「ソウル夜景列車」に乗ってロマンチックな小旅行に出発!

 列車の出発地「ソウル駅」にはそんな春の訪れを感じた恋人や家族連れの姿があちこちに見えた。手をつないだり肩を組んだ約120人余の人々がそれぞれ5両編成の列車に乗ると、午後7時20分、列車はゆっくりと出発した。




 新村を過ぎ、スセクに向かう地点で赤いジャケットを着た乗務員によるワインサービスが始まる。ソウル市の外郭に出るほど、外の風景は暗くなり、1杯のワインと普段とは違った雰囲気に酔った乗客の頬がほんのりと赤く染まる。

 遠くにソウルの夜景がキラキラ光り始める午後8時。列車の中間車両にあるイベント専用客室ではマジックショーとライブコンサートが行われる。イベント客室に集まってくる人々は夫婦または会社の同僚同士で列車に乗った30~40代の人々がほとんど。そのせいか、ライブの曲目も80年代の生ギター演奏がメインとなっている。

 2人だけの時間を大切にしたい20代の恋人たちは、それぞれ自分の席に座り、窓の景色を眺めながら甘くささやき合っている。いつの間にか議政府と城北を過ぎ、漢江が近づいてくると夜景列車のハイライト「消灯タイム」となる。

 ウンボン駅から始まるこの消灯タイムの時の車内の様子は、年齢によって分けられた客室によって全く違う。

 20代の恋人たちの乗った車両は見ている方が思わず赤くなってしまうような光景。漢江の夜景を見ながらそっとキスをしたり、甘い会話に酔っている。

 だからといって40~50代が夜景だけを鑑賞しているわけではない。長年連れ添ったパートナーの頬をなでながら、ムードに酔い、これまでの感謝の気持ちを何気なく伝えたりしている。

 列車に乗った理由も様々。 キム・スジン(22)さんは2週間後に軍隊に行く彼氏チェ・ムンハク(22)さんに贈るプレゼント、キム・ユンハ(26)さんは彼女のファン・インソン(26)さんの誕生日のプレゼントだという。ファンさんは「どの誕生日よりもすてきな誕生日だった」と笑った。



 2時間余に渡るロマンチックな夜景列車の旅を終えると午後9時40分。再びソウル駅に到着する。

 ソウル夜景列車は毎週水・木曜日午後7時20分にソウル駅を出発し、2時間余に渡り、新村~スセク~チャンフン~ソンチュ~議政府~城北~龍山を経て午後9時40分に再びソウル駅に戻る。毎月違ったカクテルまたはワインのサービスと、ライブコンサートや弦楽器の生演奏、ギャグコンサートなどの公演が行われる。運賃は大人2万9000ウォン、子ども2万6000ウォンで、4人以上のみ利用できる特別室は客室当たり2万ウォン追加。KTX観光レジャー(02)393-3100www.ktx21.com

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