「天国の木」と「輪舞曲」、気になる視聴者の反応は?


 『天国の木』『輪舞曲-ロンド-』など韓流の新しいモデルを試すドラマが2本が韓国と日本で放映中だ。

 『天国の木』は日本の配給会社・角川映画との合作。日本でオールロケされ、主演俳優・脚本家・監督をはじめ中心的な人材は韓国側が、現場スタッフやその他システムは日本側が提供する方式をとった。

 合作の方法は韓国の制作会社ロゴスフィルム、SBS、角川映画が韓国と日本で発生した収益をすべて共有する3者合作。あえてどこのドラマかと言うなら、韓国ドラマに近いと言える。

 角川映画はイ・ワンが次世代の韓流スターと注目、『天国の木』に先駆けて映画『ベロニカは死ぬことにした』(2月4日日本で公開)の主演にキャスティングした。ドラマを通じてイ・ワンが日本で人気が出た場合に予想される付加収益を期待している。

 ロゴスフィルムも日本での放映に重点を置いて全10回のドラマとして企画する一方、主演や中心人物を除く他のキャストに日本の俳優を起用したり、日本的な情緒をもとにイ・ジャンス監督の映像美と独特の情緒性を加えるなど、積極的な「現地化戦略」を駆使している。

 韓国では2月8日からこれまで6回放送されたが、視聴率は8~10%台にとどまっている。一般的な韓国ドラマ(16~20部)に比べて放映期間が短く、事前の広報が十分ではなかったこと、新人俳優の抜擢など不利な要素を抱えてスタートしたとはいえ、名監督イ・チャンス氏の作品にしては期待を裏切るという評価だ。

 日本的なカラーが強くて、日本語の台詞が多すぎるという指摘もあるが、俳優としてのイ・ワンやパク・シネの可能性を見出し、最近珍しいスローなテンポと叙情的な雰囲気はドラマの多様性に貢献している、と評価に値する。

 一方、もう1つの韓日合作ドラマ『輪舞曲-ロンド-』は『冬のソナタ』のヒロイン、チェ・ジウと歌手で俳優のイ・ジョンヒョンが出演しているが、その他の俳優やスタッフを含むすべては日本で行っている。

 日本のドラマが韓流スターのキャスティングという話題性や、ロケの一部・韓国食堂「チャメ(姉妹)」での『宮廷女官チャングムの誓い』を連想させる韓国料理も活かして作られ、「日本ドラマの韓流受け入れ」と受け取れる。

 実際、1月15日の初回は20%という高い視聴率を記録して期待を集めたが、以後は第2回15.2%、第3回15.1%、第4回15.8%、第5回14.8%、第6回14.6%と徐々に下降している。

 これについてソニーミュージックのプロデューサー、ソ・ヨンミン氏はは「『輪舞曲-ロンド-』は、はじめとても話題になったが、映画『インファナル・アフェア』を盗作したととりざたされて否定的な世論が広がった。第1回放送後にこの問題がずっと取り上げられて視聴率が下がった」と分析している。

 最近の若い世代が好む伏線が張り巡らされた物語に加え、竹野内豊やチェ・ジウなどのキャスティングはよかったという評価だが、想定外の「盗作疑惑」で期待はずれの視聴率に甘んじているということだ。

 しかし、日本のドラマの平均視聴率12~14%より高い数字を出しており、マニア層を確保したという点では悪くないだろう、という声も日本では聞かれる。

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