「大ヒットドラマの秘訣は?」 誰よりも大衆のトレンドに敏感な韓国のドラマ脚本家たちが、各人各様の回答を寄せた。
◆パク・チョンナン『黄色いハンカチ』
出生の秘密、コンジィ・パッチィ(韓国版シンデレラ)設定、そしてがん。この3つが最近のドラマの大きな軸だ。個人的には幅広く感動できるストーリーが優先!
◆チェ・ワンギュ『オールイン~運命の愛~』
視聴者たちはシンデレラストーリーを見ながら「もう飽きた」と不平を漏らすが、それでもシンデレラストーリーを最も好む。『私の名前はキム・サムスン』もまた、装いを新たにしたシンデレラストーリーではなかろうか。
◆ユ・ジョンス『第5共和国』
1人の人間より家族やヒューマニズムに焦点を合わせると反応がある。ベテラン作家は人生を深く洞察し、視聴者たちの涙を誘う。
◆チョン・ハヨン『シンドン』
出世をテーマにしたサクセスストーリー、あるいは家族、道徳観念を覆すドラマは好みではない。急激な変化を体験した視聴者たちはドラマにも強い刺激を求めている。
◆ソ・ヨンミョン『かけがいのない我が子』
大衆はファンタジー、勧善懲悪、ハッピーエンドを望む。具体的すぎるリアリズムは嫌われる。隠しておきたい自分の内面と向き合いたくないのだ。
◆イ・ギョンヒ『このろくでなしの愛』
感情のリアリティ? 三角関係、コンジィ・パッチィ、キャンディーといった公式は1990年代後半から崩れはじめた。善と悪の境目も次第にはっきりしなくなった。「共感」がカギ。
◆キム・ヨンヒョン『宮廷女官チャングムの誓い』
韓国人はとりわけサクセスストーリーが好きだ。『宮廷女官チャングムの誓い』(原題『大長今』)でも危機や難題に直面したときより、明快に物事を解決する場面の方が視聴者の反応は熱かった。
◆キム・ジョンス『その女の家』
貧乏人が成功する物語。視聴者たちは「ゴージャスな暮らしをする金持ちの話」を嫌いなフリをしながらも熱心に見る。
◆チョン・ソンジュ『弁護士たち』
勧善懲悪、三角関係、出生の秘密、この3つのキーワードは既に視聴者の心にプログラミングされているのではないだろうか? 重要なのは時代にマッチするキャラクター。
◆キム・ウンスク『パリの恋人』
暗くて重い、真面目な話は通用しない。最近の主人公は明るくておっちょこちょい。「95%の常套と5%の新鮮さ」を絶妙に配分してこそ記録的なヒットが生まれる。