【虚偽公示疑惑】「イ・ヨンエ株式会社」設立に本人唖然 

 コスダック上場企業のNUVOTECが7日、「イ・ヨンエ株式会社」の虚偽公示疑惑に巻き込まれた。

 同社は同日午後1時45分、金融監督院に「仮称、株式会社イ・ヨンエ持分投資予定」という内容の公示を申請した。女優のイ・ヨンエ氏が家族と共に自分のブランドを立ち上げ、「株式会社イ・ヨンエ」を設立、NUVOTECが持分投資及び経営権を確保して系列会社として編入するという内容だ。

 「株式会社イ・ヨンエ」は一種の総合エンタテインメント会社でイ・ヨンエ氏が出演する映画、ドラマなどをはじめ、キャラクター、版権事業などスターマーケティングを統合する事業体という説明だった。

 公示にはイ・ヨンエ氏の実兄がNUVOTECの代表取締役と共同代表として就任する予定という内容まで記されていた。ネット上の経済媒体には同日午後2時頃から、NUVOTECの公示内容が流れはじめた。

 しかし、これについてイ・ヨンエ氏側は「まったく話にならない。100%虚偽事実」とNUVOTECに対して法的対応すると明らかにした。

 イ・ヨンエ氏側がこの事実を知ることになったのも劇的だ。9日に開幕するドイツ・ベルリン映画祭の審査委員に委嘱されたイ・ヨンエ氏はこの日の午後1時35分、フランクフルトに向けて出発する予定だった。

 しかし、暴雪で飛行機の離陸が遅延するとイ・ヨンエ氏は仁川(インチョン)空港のラウンジにあるパソコンを使い、インターネットで「イ・ヨンエ株式会社」が設立されるという記事を読むことになり、直ちに所属事務所の社長と家族に連絡をした。イ・ヨンエ氏は家族と電話で根拠のないことを確認後、訴訟を指示したという。イ・ヨンエ氏は同日午後3時10分の飛行機で現地に向かった。

 イ・ヨンエ氏の法的代理人を務めるキム・ナムホン弁護士は「イ・ヨンエ氏の名前を使った会社設立と所属事務所移籍を内容にしたNUVOTECの公示は100%虚偽事実。8日午前、虚偽事実による名誉毀損で告訴する」と明かした。

 またイ・ヨンエ氏の所属事務所ドアエンタテインメントのイ・ジュヨル社長も「イ・ヨンエ本人と家族、そして所属事務所の全員がNUVOTEC側とまったく論議したこともなく、今後もそういった計画はない。債務、持分関係もまったくないにもかかわらず、なぜこんな事が起こるのか困惑するばかり」と主張した。

 また「ちょうど飛行機が遅延して本人がその内容を先に知ったから良かったが、気付かなければ大変なことになった。NUVOTECは恐らくイ・ヨンエがベルリンに出発すれば20時間は確認することができないと思ったようだ」と主張した。

 NUVOTECのウ・ソクベ社長はイ・ヨンエ氏側の反応について「今すぐ法的対応をすることではなく、簡単に話せる部分ではない。しかし、公示内容は事実に基づいている。何か利害関係があるようだ。私たちも困惑している」と主張した。

 NUVOTECは最近、イ・ヨンエ氏の元所属事務所社長で芸能マネージャーのペク・ナムス氏を理事に迎え、エンタテインメント企業としての変身を図っていた。

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