納豆汁に似てる? 韓国のお父さんたちが大好きな清麹醤


 幼い頃、夕方になると家のあちこちからプ~ンと清麹醤(チョングッチャン、蒸した大豆を発酵させた味噌の一種)の匂いが漂ってきた。大人になった今でもどこからか清麹醤の匂いがしてくると、自然と顔がそちらの方を向いてしまう。

 だから清麹醤の匂いをかぐと、当時の記憶がよみがえり、条件反射的に食べたくなってしまうのだ。

 この食堂は、まさにそんな子どもの頃の郷愁を思い切り満足させてくれる店だ。




 素朴な皿に盛られた清麹醤は昔のままの姿で湯気を立てている。

 こんなに大きく切った豆腐は初めてだ。できたてほやほやの豆腐と香ばしい匂いの清麹醤が食欲を刺激する。

 スープはこってりしてはいないが軽すぎもせず、味噌の中の大豆の歯ごたえも柔らかすぎず、硬すぎずと文句なし。




 豆腐のチゲもほかの店とは少々違う。ナイフできれいに切った豆腐ではなく、できたての豆腐を丸ごと鍋に入れたような朴訥とした豆腐チゲ。なぜがソジュ(韓国の焼酎)が無性に飲みたくなってくる。



 そしておかずはトトリムック(ドングリを寒天状に固めたもの)、山菜の味噌和え、ズッキーニの炒め物、乾燥大根の韓国式漬物、甘酸っぱく和えた青海苔という素朴かつ贅沢な品々。そして熱々の大盛りご飯。最近は清麹醤の匂いをなくした味噌などが出回っているが、清麹醤からこの匂いをとってしまえば、もう清麹醤とはいえなくなるのではなかろうか?


電話:736-0598
メニュー:清麹醤(4000ウォン)、豆腐チゲ(4000ウォン)、肉炒め(6000ウォン)
位置:景福宮駅から独立門の方向に進み、社稷公園の横の道に入る。

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