音楽購入スタイルが激変、ダウンロード主流に


 「また愛したくてとても逢いたくて/別れた振りをして心が痛くても/世の中で一つだけほしい唯一のもの/自分との愛…」

 最近、10~20代の若者に最も人気の曲『Untouchable』。SG WANNA BE、キム・ジョングク、Vibeら人気アーティストが「Big4」という名前で歌ったこの曲は発売一か月でネット・携帯チャートを席巻、高い人気を得ている。しかし、この曲は一般のレコード店では入手できない。地上波テレビやラジオの人気チャートでも同じだ。ネットのみでダウンロード可能な音楽配信シングルだからだ。

 若者たちの間で必要な曲だけをネットでダウンロードして聴く風潮が広まりながら最新のヒット曲とレコード店の距離がますます遠ざかっている。昨年末以来、アルバム未収録のネット配信限定シングルが相次いでリリースされ高い人気を得ている。

 SKテレコムの音楽ポータルサイト「Melon」が集計した1月第1週の人気チャートによれば、10位のうち4曲が音楽配信限定シングル。『Untouchable』が1位、『恋は心がそうさせる』(BUZZ)、『風と共に去りぬ』(Big4)、『雪だるま』(Gavy NJ)がそれぞれ2、6、7位を占めた。トシラク、Max mp3、NATEなど各種ネット、モバイルチャートの上位もすべてこれらの曲が占めている。『恋は心がそうさせる』は年末に続き現在もテジン、クミョンなどカラオケ器機メーカーが集計した週間チャートで1位をキープしている。


 韓国文化コンテンツ振興院によれば2005年の音楽配信産業の規模は4000億ウォン台に、1000億ウォン台と予想される通常の音楽市場の4倍に成長した。制作者側は音楽配信市場への変化を認識、2004年からインターネット、携帯サイトのみで発売するシングル制作に乗り出し、昨年末から大衆的な成功につながっている。

 KTFの音楽ポータルサイト「トシラク」によれば、ストリーミング・ダウンロード数で人気30位のうち音楽配信シングル5曲が占める割合は25%。1年前までは5%にも満たなかった。

 「Big4」の音楽配信シングルを制作したポイボスによれば、『Untouchable』『風と共に去りぬ』の2曲が一か月に上げた収益は10億ウォン。昨年、最高のアルバム販売高を記録したSG WANNA BEが10か月で2ndアルバムを43万枚販売して得た収益が28億ウォンだった点を勘案すれば、その差は歴然だ。ポイボスのキム・グァンス理事は「今回のシングル制作費は約2億ウォン。収益性が高いという確信があり、最高の作曲家、演奏者を起用し、プロモーションビデオにも力を入れた」と語った。

 しかし、大衆音楽評論家のソン・ギチョル氏は「CDよりインターネットでダウンロードをする人が多いのは音楽を消耗品と思う風潮なだけに心配される」と語った。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース