【インタビュー】「本当はタイフガイなんです」大変身したキム・ジェウォン


 キム・ジェウォン(25)のトレードマークは白い肌、そしてキラースマイル。

 数多くの作品に出演してきたがファンの記憶に残るキム・ジェウォンのイメージは100万ドルのほほ笑みを浮かべる白い肌の貴公子だった。

 しかし、事前制作ドラマ『笑うな、情が移る』(ユン・サンホ演出、クォン・ミンス、イ・ウンサン脚本)の最初の撮影を控えたキム・ジェウォンは180度変身した。白い肌は真っ黒に日焼けし、今回の作品では例のキラースマイルとともに、毎回1~2回ずつ殺気を帯びた笑みをお見せすることになる、と目に力を込める。

 衝撃的な事実は、以前のドラマより今回のキム・タン役のほうが実際のキム・ジェウォンに近いということ。韓流スターという華麗な修飾語、俳優という職業のレッテルをはがした人間キム・ジェウォンの真の姿を垣間見る時が来た。

 ◆本当はタフガイ

 赤銅色の肌にうっすら生えたヒゲ。確にタフガイだ。

 ドラマのためにわざと肌を焼いた。2週間というスピードで人工日焼けマシンに入って焼いたために副作用もあった。「真っ黒く焼けたのはいいけどシミもできて、よく見るとまだらになっている」と口をとがらせる。「180度イメチェンでは?」との問いに「実はこれが本当の姿なんだ」と答える。

 ドラマの中のキム・タンは、中華料理屋の出前持ちから異種格闘技選手に変身する人物。『母をたずねて三千里』のように生き別れた母親を探すために出前の仕事をしていたが、好きな女性ができて異種格闘技選手になる。

 「デビュー作で成功して、そのイメージが好感を呼んでいたけれど、毎回似たような役ばかりしてきたというのが現実です。今回は私の新しい姿をお見せできそうでワクワクしています」

 異種格闘技の演技も心配無用だ。テコンドー、合気道、特攻武術など学生時代に激しい格闘技を経験してきたというプロフィールの持ち主だからだ。現在は異種格闘技スター崔洪万(チェ・ホンマン)に師事してトレーニング中。崔洪万はパンチとニーキックが素晴らしいと褒め、キム・ジェウォン自身は豪快なキックが主な武器と自慢する。



 ◆バイトの達人?

 箸より重いものを持ったことがなさそうなキム・ジェウォン。だが意外にも小学校の時から俳優として成功するまでなんと14ものアルバイトを転々としたほど、辛い少年時代を送ったと告白する。

 一番たくさんした仕事は食堂の調理補助のバイト。刺身屋、ライブハウス、ビアホールなどで働き、ほとんどの料理は経験済み。

  唯一していないのが中華料理の出前。「だから余計におもしろそうです。ドラマの主人公が出前するなんて初めてじゃないですか?ファッションの心配をする人がいますが近頃中華の出前バイトの人たちはとってもスタイリッシュ。このマフラーもシャツを切って作ったんだけどどうです?カッコいいでしょ?」

 ◆韓流スター、キム・ジェウォンの生き方

 去年1年間は俳優キム・ジェウォンと言うより「韓流スター、キム・ジェウォン」としてのほうがもっと忙しかった。ドラマ『ワンダフルライフ』以外は、ほとんどすべてのスケジュールがアジアを舞台にした韓流関連のものだった。

 その中で忘れられないことが1つ。「ハングルの日に大阪でパレードをしたんです。韓国代表として街頭行進をしたのですが、在日韓国人のお年寄りたちが涙を流しながら『ありがとう。ありがとう』と頭を下げる姿には本当に涙が溢れました。数10年も他国で虐げられながら暮らしてきたけれど、韓流ブームで誇りを持って生きられるようになったと・・・。この方々のためにも本当に頑張らなくては、と心に誓いました」

 もともと楽天的な性格だが、去年はいろいろ感謝に感謝を重ねる日々を過ごした。

 「悩みのない人はいません。でもストレスをより少くし、小さな事にも幸せを感じながら暮せばいいと思います。みなさんも新しい年には平凡なことにも感謝し、小さな幸せを満喫できるよう願っています」

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