音楽ファンの反応のみを基準とした場合、5人組グループのBUZZはSG WANNA BE、キム・ジョングクらと共に2005年のK-POP界を導いたと言っても過言ではない。
上半期『弱虫』『刺』などのバラードをヒットさせ26万枚のアルバムセールスを記録したが、年末の音楽賞には手が届かなかった。
確かにナンバー 1の座は新人の殻から脱皮できなかった2005年のBUZZには相応しくなかった。しかしCM曲として音楽配信サイトでリリースされたシングル『恋は心がそうさせる』は新年早々から各種音楽チャートを賑わせ、BUZZは2006年を幸先良くスタートした。そして2月の3rdアルバムで更なる飛翔を目指す。
「僕たちはロックバンドではありません」。4日夜、ソウル麻浦のスタジオでインタビューしたメンバーたちは声を揃えてこう言った。そして「イケメン・ロックグループと呼ばれるのが嫌い」という言葉が飛び出した。
リーダーのキム・イェジュン(26、ドラム)は「ブラックミュージックが大勢の中、韓国的バラードでニッチを狙ったのが功を奏した。バンド=ロックという一般の認識は間違っている。僕たちはただのポップバンド」と語った。
はっきりと言ってしまえばBUZZが人気の8割方の理由は端整な顔立ちのボーカル、ミン・ギョンフン(23)にある。BUZZ=ミン・ギョンフンと思っている人も少なくない。「道を歩いていても誰も気付いてくれない」と言う残りのメンバーは「寂しい時もある」と打ち明ける。
バンドBUZZとしての音楽的アイデンティティは未完成の状態。アルバムの半分以上の曲が外部作曲家によるもの。自分たちの考えで自由に曲を作ってアルバムを出すまでの状況が整っていない。デビューまでの道程は決して平坦なものではなかった。2000年の結成後、最初の2年間は合宿を続けて地下のスタジオで同じ曲を一日50回も練習するスパルタ訓練を重ねた。
メンバーの音楽的背景は多様だ。キム・イェジュンは父がフルート、母がバイオリンを専攻したクラシックミュージシャンで、自由に音楽ができる環境に育った。逆にユン・ウヒョン(26、ギター)は父親に反対されながらもギターを続けた。ミン・ギョンフンはプロゲーマーの道に進むかで真剣に悩んだ。「中学生の頃、スタークラフトなら町で3本の指に入った。本人は知らないだろうが、プロゲーマーのソ・ジフンにも勝ったことがある」と言う。ところが高校1年生の時に隣のクラスの友人に3回連続して負けてゲーマーになる夢を諦めたと言う。