『秋の童話』で長いストレートヘアーをしたウンソ(ソン・ヘギョ)、『美しき日々』で連日涙を流した可憐なヨンス(チェ・ジウ)は視聴者を魅了した。
ゆらゆらと揺れる長いストレートヘアーの彼女たちは今でも初々しさが感じられる。過去に成功した多くのドラマのヒロインは長いストレートヘアーをして白血病にかかる初々しい女性だった。
しかし、今年注目された女性キャラクターにはストレートヘアーをしたヒロインが何故か見られない。初々しい女性の代名詞である長いストレートヘアーをした彼女たちは、いったいどこへ行ってしまったのだろうか。
▲生活臭漂う髪型
サムスン(キム・ソナ)はどこにでもいそうな独身女性のように髪の毛を後ろで束ねていた。三十路で太ったサムスンは溌剌とした姿で年下のジノン(ヒョンビン)と出会って恋に落ちる。(MBC『私の名前はキム・サムスン』)
一日中家事に追われる主婦のメン・スニ(チェ・ジンシル)はボサボサのパーマ頭で登場、庶民の姿をそのまま演じた。(KBS第2テレビ『バラ色の人生』)
▲長いストレートヘアーでも初々しくない?
どこか不気味な黒いドレスを着たフランチェスカ(シム・ヘジン)は長いストレートヘアーで登場するが初々しさとはほど遠い。むしろ『伝説の故郷』を連想させるのがフランチェスカのストレートヘアーだ。(MBC『アンニョン!フランチェスカ』)
アン・ソンデク(パク・ヒジン)も同様だ。オーバーリアクションで男を誘惑するアン・ソンデクは清純というよりは貧しく見える。
▲キュートで溌剌としたカールヘアー
シングルマザーのクムスン(ハン・ヘジン)は多少落ち着きはないが非常に明るい。難関にも屈しない逞しいクムスンは、くりくるのパーマ頭で上京したばかりのような田舍臭さを演出した。(MBC『頑張れ!クムスン』)
外交官のジェヒ(チョン・ドヨン)は危険な状況で海外VIPを迎えるが、恵まれない子どもたちのためのチャリティー演劇を指揮する心優しいキャラクターで、カールのかかった髪形はそんな彼女をより引き立たせた。(SBS『プラハの恋人』)
▲短いボブヘアーも人気
都会的な雰囲気と少女らしい無邪気さを表現することが出来るボブヘアーは今年一年、ドラマのヒロインが最も好んだ髪型。MBC『秘密男女』で貧しくても作家を夢見る無邪気なヨンジ(ハン・ジヘ)、MBC『結婚しましょう』の独身だが無邪気な少女のようなナヨン(カン・ソンヨン)はボブヘアーでキュートな面を演じた。
また、SBS『ダイヤモンドの涙』で復讐相手を戒めるイナ(ユン・ヘヨン)とKBS第2テレビ『悲しみよさらば』でキャリアウーマンを演じたソヨン(パク・ソニョン)は短い髪型で女性らしさよりもクールで強靭なイメージを演出した。
初々しい女性の代名詞である長いストレートヘアーが女性らしさのすべてを代表した時代は過去のようだ。ようやく多様な女性らしさで真の人間らしさを描き出すドラマの時代の到来したのだろう。