どっちが本物のクォン・サンウ?
『美しき野獣』と『青春漫画』、2つの映画の中のクォン・サンウを見た人ならば、誰もがそう思うだろう。1月の公開を控えたノアール映画『美しき野獣』と現在撮影真っ最中のロマンチックコメディー『青春漫画』。風貌から服装、話し方、パートナーに至るまで全く違う「クォン・サンウ」がそこにいる。
来月13日公開の『美しき野獣』で、クォン・サンウは前だけを見て突っ走る刑事チャン・ドヨン役を演じた。暗黒街のボスと死闘を繰り広げる熱血刑事チャン・ドヨンは、荒々しい男臭さを全身から漂わせた人物。クォン・サンウはブラウンのファンデーションで白い肌を完全に隠し、ボサボサの長髪でくたびれた男の姿を演出した。
伸び邦題の髭と絶えない傷は基本。よれよれでほころびたカジュアル服は、チャン・ドヨンのトレードマークだ。先に公開されたデジタル予告編でもチャン・ドヨンは口を開く度に殺伐とした態度で罵倒を浴びせる。その話し方や荒々しいアクションからは俳優の苦労が伺える。冷徹な検事オ・ジンウ役のユ・ジテとは、水と油のような両極のパートナーだ。
キム・ハヌルと共演した『青春漫画』のクォン・サンウは、かわいいマッシュルームカットの大学生だ。クォン・サンウが演じるイ・ジファンは、いつかジャッキー・チェンのようなアクションスターになると誓う夢多き青年。そのため、いつもジャージ姿だ。青白い顔に眉毛をちょっとだけ隠した前髪をして、むっつり顔で座っているクォン・サンウを見たら、思わず吹き出してしまう。
ジファンは10年以上、辛いときも楽しいときも一緒で、今では友達なのか恋人なのか分からなくなってしまった女優志望のタルレ(キム・ハヌル)と犬と猫のようにじゃれ合いながら愛を育てていくキャラクターだ。こうした役柄ゆえ、男性美はやや落ちるが、それに劣らぬかわいさと三枚目ぶりが魅力だ。『同い年の家庭教師』で絶妙に息の合ったところを見せたキム・ハヌルとの共演も見どころだ。