極寒の冬にも行列できる「タラチゲ」・・・25年伝統の「ハンガンジプ」


 残さずひとつの料理を食べきることができない・・・そんな悪習を持つ人は多いはず。しかしこの「ハンガンジプ」のタラチゲだけはスープまで残さず平らげてしまうこと間違いなしだ。

 この店がオープンしたのは1980年。既に25年以上昔のことだ。主人はタラチゲ店を出す前、ソルロンタン(牛の骨と肉を煮込んだ白濁スープ)やキムチチゲの店を出したこともあるという。しかしそれらの料理は何度か食べると「飽きる」という短所があることに気が付いた。何かほかの良いメニューはないかと考えた末、タラのチゲを作り北朝鮮出身の祖父に食べさせてみた。反応は「最高」だった。美味しいという激賛を信じ、新しいメニューを「タラチゲ」に決定、今日にいたっている。

 この店のタラチゲはどのように作るのだろうか?一番重要なポイントはタラ。新鮮なタラを手に入れるため、毎日午前3~4時に鷺梁津(ノリャンジン)市場へ行くが、網でとったものではなく一本釣りによるものを買う。網でとったものは網の上で暴れ、あざだらけになっているため味が落ちるという。もちろん値段は2倍以上高い。判別する方法は何か聞いてみると、タラを持ち上げ水平にした時、腹の部分が平らなのが新鮮で、垂れ下がるのは内臓がそれだけ悪くなっている証拠だとか。

 このようにして買ってきたタラは、店ですぐに釣り針と鱗を取り、内臓を分離した後、切って保管するが、ここで重要なのはタラを鍋にひとまとめにし冷蔵庫に保管するということ。そのまま冷蔵庫に入れる場合、冷気が直接あたり味が落ちてくるからだという。

 タラが準備できたら次はスープの出汁を取る番。この店の出汁はタラの頭、スケトウダラの干し物、カニ、貝、エビなど14種の海産物を使う。3時間程度煮込んだ後、材料のすべてを取り出すことが澄んだ味のポイント。

 厳しい寒さに震えながらも、並んで順番を待つ人々を見れば、この店のタラチゲがどんなに美味しいか想像がつくだろう。02)796-7452
タラチゲ1万ウォン、ニンニク豚焼肉9000ウォン
営業時間:午前9時~午後10時
場所:龍山(ヨンサン)区・漢江(ハンガン)路1街

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース