『私の名前はキム・サムスン』酷似のドラマが続々登場 


「キム・サムスン」の双子姉妹(?)らが、ドラマの中で闊歩している。

 今年の夏に太って見た目は劣るが逞しい独身女性のキャラクターで人気を呼んだMBC ドラマ『私の名前はキム・サムスン』のヒロイン、サムスンに似たキャラクターが多くのドラマに登場している。

 今月16日にスタートしたMBCドラマ『ヨンジェの全盛時代』は、キャラクターやストーリーの面で『私の名前はキム・サムスン』と非常に似ている。ヒロインのヨンジェ(キム・ミンソン)がサムスンと同じ30歳の独身女性という設定から、頼りない性格、変わった職業(ヨンジェは照明デザイナー、サムスンはパティシエ)、「生計執着型」のキャラクターに至るまでがそっくりだ。サムスンがレストランの社長サムシクと最終的に恋に落ちたように、ヨンジェは自分をスカウトした照明会社の社長と恋に落ちるようになる。

 SBSドラマ『愛は奇跡が必要』のヒロイン、チャ・ボンシムも頑固なスタイルの30代女性で、財閥の御曹司と恋に落ちるという点でサムスンにそっくりなキャラクターだ。MBCドラマ『甘いスパイ』は素材は違うが、ハチャメチャなキャラクターのイ・スネ(ナム・サンミ)も時や場所を問わず我が道を進むサムスンの姿が自然にオーバーラップする。


 しかし、こうしたサムスンに酷似したキャラクターを見る視聴者の目は冷静だ。 『ヨンジェの全盛時代』は8%台、『愛は奇跡が必要』は16%台、『甘いスパイ』は12%の視聴率を記録、50%を超えた『私の名前はキム・サムスン』の人気には遠く及ばない。前編を超える続編はなく、元祖を凌ぐ亜流はほとんどないという真理を再確認させる結果だ。

 大衆文化評論家のキム・ジョンヒさんは「キム・サムスンが人気を呼んだ理由は変化する時代の新しい女性キャラクターを新たに作ったから」と話し、「最近のドラマに多いコピーされたキム・サムスンは、彼女のコミカルなキャラクターだけを借用して戯画化しただけで、キャラクターを進化させようとする努力は足りなかったようだ」と皮肉った。

 サムスンの残像に捕らわれている制作陣も問題だと指摘した。某ドラマ作家は 「サムスンが終わってから半年以上が経っているにも関わらず、いまだ演出陣が作品の構想をする際にサムスンの話しを必ず持ち出す。作家たちはサムスンに目を向けたくないが、無視できない存在になっているようだ」。

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