韓流ブームの火付け役、孫一亨IMX社長「 アジアのコンテンツを世界に」


 「ペ・ヨンジュンを日本に紹介したくて、2003年に6か月間説得しました。努力のかいあって、その年の年末、日本人ファン900人がソウルで初めてペ・ヨンジュンと会うことができ、その時からヨン様神話が始まりました」。

 韓国ではそれほど有名でないが、日本のヨン様ファンなら誰でも知っている会社がある。インタラクティブメディアミックス(IMX)。 ペ・ヨンジュンの日本マネージメントを担当する会社だ。

 大きな目が印象的な同社の孫一亨社長(35)は、日本の韓流ブームの仕掛け人だ。早くから韓国ドラマの可能性を見つけ、最初に日本市場に韓国ドラマを紹介したのが孫社長だ。

 ペ・ヨンジュンの真価を見い出し、6か月間ソウルと東京を往復、6回にわたる説得の末、ペ・ヨンジュンを日本のファンに初めて会わせたのも孫社長だ。

 日本社会に“ヨン様シンドローム”を巻き起こした過去3回のペ・ヨンジュン公式日本訪問の影では、いつも孫社長が総指揮を執っていた。

 しかし孫社長は普通の芸能事務所の社長ではない。ソフトバンク孫正義社長は8月初め、IMXに約10億円の投資を決定した。ペ・ヨンジュンも2億5000万円投資し、同社の株主になった。孫正義は同社にどのような可能性を見いだしたのか?

 「良質のアジアのコンテンツを、日本を超え、世界に紹介する架け橋の役割を果たす。それがIMXの使命だと思います」

 IMXは日本でのペ・ヨンジュン関連プロジェクトやライセンス管理、新商品開発などのビジネスの他にも、ブロコリ(www.brokore.com )という韓流関連インターネットショッピングモールを運営している。最近では、「ブロコリ」という韓流隔月刊雑誌を創刊、販売1位を記録している。

 この6月決算の連結売上高は63億円、純利益は10億円。日本に進出した他の韓国ベンチャー企業を大きく引き離し、高い販売規模と収益性を誇っており、来年には上場も計画している。

 早稲田大学で演劇映像を専攻。米国南カリフォルニア大学(USC)交換学生時代、孫社長は「アジアは1つだ」ということを初めて感じ、アジアコンテンツ市場に関心を持ち始めたという。

 大学卒業後、NHKソウル支局を経て2001年末、東京でIMXを設立した。以降、『イブのすべて』『冬のソナタ』などを初めて日本のインターネットVOD市場に紹介するなど、韓国ドラマブームの火付け役になった。

 夫人がタイ出身の孫社長は、タイ、台湾などの映画やドラマにも関心がある。「最近タイ映画が急速に発展しています。良い映画の版権を購入し、来年から本格的に日本、韓国などに紹介する計画です」

 そんな孫社長が常に感動し、感謝しているのはペ・ヨンジュンに対する家族(ファン)の愛だ。

 「思ったより辛いことがたくさんあります。しかし、いつもペ・ヨンジュンのホームページに寄せられるファンのメッセージを見て、勇気づけられます。純粋な心で応援してくれるのだと思い、頑張っています。もちろん、私ではなくペ・ヨンジュンへの応援なんですが(笑)」

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