『ウェディング』脚本家「結婚に対するロマンチックファンタジーが再現できたら」


 「結婚に対するロマンチックファンタジーが再現できたら、と思いました」

 25日に放送終了したKBS第2テレビ月火ドラマ『ウェディング』の脚本を書いたオ・スヨン作家(37/写真)がドラマの執筆意図について語った。

 『ウェディング』は10~14%余の視聴率を見せたが、体感視聴率はこれよりも高かった。KBSホームページのVOD再視聴サービスは無料であることから、これを通してドラマを見た視聴者も数多かった。

 ドラマが終盤に差し掛かり、「『ウェディング2』を作ってほしい」という視聴者の声も多くなった。

 オ・スヨン作家は、「『ウェディング2』を書くつもりはない」と話している。『秋の童話』『冬のソナタ』『ラブレター』などを通して理想的でロマンチックな愛のお手本を見せてきたオ作家は、女性らしい穏やかな声でドラマについて語った。

-『ウェディング』で結婚をどう描きたかったか。

 「これまで書いてきた作品は“ファンタジー的傾向”が強かったといわれるが、ドラマの中の理想は、現実がそうであったなら、という理想だ。恋愛がインスタント式に軽くなっている現実で、永遠の愛を描いてみたかった。

 初恋に関するドラマを多く書いてきたが、結婚して3年ぐらいになると結婚というものは惨めで、現実では心が乾いてしまうことが多いということを知った。そのため、結婚に対するロマンチックなファンタジーが再現できたら、という気持ちでドラマを執筆した。

 愛という自由な感情に反し、結婚は制度であり、2つが両立するのは難しいということを台本に書きながらよく分かった。初めは結婚したらどんなに幸せだろうか、と思いながら書き進んで行ったが、結婚は感情だけでは維持できないということに気付いた。相手を所有したくなり、制度の中で2人が束縛されなければならないという暴力的な面がある。そうするうちに、雰囲気が段々暗くなっていった」



-ドラマの中で、2人の主人公のセナ(チャン・ナラ)とスンウ(リュ・シウォン)が尊敬語で話しているのが印象的だ。夫婦の間で尊敬語を使うようにした理由は何か。

 「やはり、見合いで知り合ったから。そう簡単にため口は聞けない。初めは相手と距離感を置くが、距離感を置きながらも相手を尊重するようになるので尊敬語を使った。夫婦として段々心が近くなり、スンウがセナに普通に話すようになった。セナもスンウに対して普通に話すようにしたかったが、どうしても年齢差があるので、そうはできなかった。

 ドラマの狙いが、0%の感情を持つ2人がどうやって100%の感情を持つようになるのかというストーリー、想いがどのように膨らんでいくのかというストーリーがメーンだったことから、初めは尊敬を使う必要があった」

-手を握り、キスをするといった過程が、年配の視聴者から見るには、やや幼稚っぽい結婚観に感じられたかも知れないが。

 「愛とは本来、幼稚な感情だ。結婚というものを赤裸々に見せたかった。非常に細かい段階まで、詳細に見せたかった。セナとスンウは見合い結婚したため、こうした過程を通じて段々近づいていくのを視聴者に見せたかった。

 肉体的な段階が感情的、情緒的段階に、責任感、信頼など結婚に必要な感情的なレベルが次第に高くなっていったと思った。現実に近いファンタジーを視聴者に見せたく、その過程を見せたかったため、一気に持って行きたくなかった」

-作家個人の立場で、結婚がまず意味するものは何だと思うか。

 「結婚というのは2人がするものであり、2人が何を求めていくのかが重要だ。2人が共に家庭を築いていく過程が重要だと思う」

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