映画館街が12月のための準備に入った。学生たちの冬休みとクリスマスシーズンが重なる12月は、映画館街の伝統的なかき入れ時。これに向けて韓国やハリウッドの大作が次々と挑戦状を叩きつけた。この争いに映画界内外から熱い眼差しが向けられている。
韓国映画では張東健(チャン・ドンゴン)と李政宰(イ・ジョンジェ)の海洋超大作『タイフーン』とクォン・サンウ、劉智泰(ユ・ジテ)主演のアクションノワール 『美しき野獣』、チャン・ジニョンとキム・ジュヒョクが共演したヒューマンドラマ『青燕』、カム・ウソン、チョン・ジニョンが演じた時代劇『王の男』が12月のラインナップ。
ここに車太鉉(チャ・テヒョン)と宋慧喬(ソン・ヘギョ)の純愛映画『青注意報』、チャン・ドンゴン主演の韓中合作映画『PROMISE 無極』が加わる。
ハリウッドの12月攻略も手強い。ディズニーは1億5000万ドル以上の制作費を投じた野心作『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』を公開し、ユニバーサルはピーター・ジャクソン監督が演出した2005年版『キング・コング』を公開する。そしてワーナーブラザースは人気シリーズ『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』を公開する。
『タイフーン』がCJエンタテインメント、『美しき野獣』がショーボックス、『青燕』がコリアピクチャーズ、『PROMISE 無極』がショーイーストなど、韓国映画も大手の配給会社によって公開されるだけに、どの作品が最後の勝者になるか火花散る争いが展開される見込みだ。韓国映画とハリウッド大作の対決も注目を集めている。
こうした状況なだけに、スクリーンの確保はもちろん、公開日を決めるにも神経戦が行われている。
注目は12月15日の韓国映画同士の正面対決。『タイフーン』『美しき野獣』 『青燕』が同じ日に公開され三つ巴の争いを展開する。この3作品は14日に閉幕した釜山(プサン)国際映画祭でも争うようにPRイベントを行い、早くも観客獲得のために動いた。しかし、状況次第では公開日を変更する作品も出てくる可能性もある。
韓国映画とは異なりハリウッド大作は互いを避ける戦略に出た。12月1日の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』を皮切りに、14日『キング・コング』、30日『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』と間隔を空けた。
こうした大作映画の争いを見る目は期待半分、不安半分。ある映画関係者は「大作が一度に公開され、映画館街全体が盛り上がる可能性は高い。しかし、あまりに多くの作品が同じ時期に集中するだけに、ある程度のリスクは避けられないだろう」と話した。
韓国映画の場合、莫大な制作費が投じられた作品が多いだけに、12月の興行成績が大きく影響するという分析だ。
制作費だけで150億ウォン、マーケティング費用を加えれば200億ウォン以上の制作費が投じられたと予想される『タイフーン』の場合、700万人以上の観客を動員して損益分岐点を突破することになる。韓国、中国、米国、日本などのロケを経て制作された『青燕』は95億ウォンの制作費が投じられ、『美しき野獣』は60億ウォン、『王の男』は45億ウォンが投入された。
各映画の火花散る闘いはすでに始まっている。果して12月が大作の月になるのか、それとも惨敗を喫すのか。熱い関心が寄せられる中、激戦の12月が刻々と近付いている。