シム・ウナは違った。
トップ女優の座をあっさりと捨て、1人の男性の妻になった沈銀河(シム・ウナ)は、その結婚式もまた一般人や既存のスター、芸能人たちの結婚式とは多くの点で異なっていた。
挙式は、韓国最高といわれるの結婚式場の名所で行われたが、結婚式は皮肉にもこぢんまりと、質素に行われた。
通常、祝い客と野次馬などで1000人近い人が集まる既存のスターたちの結婚式とは異なり、シム・ウナの結婚式は招待を受けた150人余りの祝い客のみが出席し、終始静かな雰囲気が保たれた。
祝儀も花代も受け取らなかった。結婚式場の入り口には、「祝儀は受けません」という内容の案内文が張られていたのが目を引いた。
通常、スターの結婚式には、多くのスポンサーがつくものだが、シム・ウナ側は、一切スポンサーを受けないと伝えられた。
最高ブランドとして知られるVera Wang(ベラ・ワン)のウェディングドレスをはじめドレス代、式場代、招待客の食事代、ホテル宿泊費、新婚旅行費用など一切の費用を両家で支払ったと近い関係者は説明した。
報道陣に結婚式が一切公開されず、事後に映像で結婚式の場面を公開したのも前代未聞だった。一部の報道陣が、ものものしい警護を突破して式場に忍び込もうとしたが、不発に終わった。
映像を通じて確認されたシム・ウナの結婚式の、他の結婚式とは異なる特徴の1つは、司会者がいないという点。
一般の結婚式は、当然のように新郎の友人や知人が司会を引き受け、式を和やかなムードにするものだが、この日の結婚式は司会者なしで、主礼のホ・ヨンジョ牧師が進行した。
しかし、記者たちに公開された映像場面には、ブーケ・イベントが映ってなく、「ブーケを投げる慣例さえも省いたか」という話が飛び交ったが、調べた結果、シム・ウナの幼なじみがブーケを受け取ったことが確認された。
一時、お茶の間とスクリーンを掌握した最高のスターの結婚式にもかかわらず、安聖基(アン・ソンギ)と韓石圭(ハン・ソッキュ)などを除いたら、芸能人の祝い客はさほど目立たなかったことも目を引いた。
シム・ウナが静かな結婚式にこだわり、知人の招待を最小限に抑えたことが伺える。
新婚初夜を迎える場所選びも、常識を覆した。
当初、エストンハウスの最高級スイートルームに泊まると伝えられていたが、シム・ウナは「景気も良くないので、質素に初夜を過ごそう」という夫チさんの提案を受け、一般室より少し良い特室に泊まることに計画を変更したと伝えられた。
報道資料を通じ結婚を発表してから、挙式の映像公開まで。
シム・ウナの破格の結婚式は、当代最高のトップスターから1人の男性の妻になりたいというシム・ウナの思いが読み取れる、一つのドラマだった。