韓国映画、R-18指定でもヒット続出


 厳正化(オム・ジョンファ)主演の連続殺人劇『オーロラ姫』(監督パン・ウンジン、制作イーストフィルム)が今月12日、映像物等級委員会から結局R-18指定を受けた。広報を務めたイノ企画は「残酷な連続殺人事件を描いただけに、ある程度は予想した結果」と冷静な反応をみせた。映画は再審を要求せず予定通り27日に公開される予定だ。

 『オーロラ姫』をはじめ、韓国映画の期待作が続々とR-18指定を受けている。今年7月、韓国映画の復活を導いた朴賛郁(パク・チャヌク)監督の『親切なクムジャさん』、韓流スターペ・ヨンジュン主演『四月の雪』、純愛映画『君は僕の運命』に至るまで、多様なジャンルの期待作が次々とR-18指定を受けた。


 映像物等級委員会がR-18指定か否かを決める最大の決め手はセックスと暴力シーン。 こうした基準を照らし合わせると、これらの作品がR-18指定を受けた理由は明白だ。

 『親切なクムジャさん』は誘拐と復讐をモチーフにして終盤には残酷な集団殺人が登場する。過激なセックスシーンもある。『四月の雪』の場合、互いにパートナーのいる二人の男女の不倫を素材にしているため初めからR-18指定で申請をした。『君は僕の運命』の場合、ヒロインがエイズのチケットタバン(ホステスのいる喫茶店、ホステスはコーヒーなどの配達や売春もする)の従業員役に設定されたうえ、暴力やセックスシーンが登場するために問題となった。

 しかし、意外にもR-18指定を受けても映画会社や観客の反応が以前とは違う。各映画会社はR-18指定が興行的に障害になると指定レベルを下げようと賢明だった過去とは違い、映像物等級委員会の決定を素直に受け入れている。その根底には1000万人観客時代が到来して観客層が厚くなり、成人した観客のみを対象にしても十分な興行成績を収めることが出来るという自信がある。

 実際に最近R-18指定を受けた一連の映画は公開前の心配とは裏腹にほとんどが興行的に成功している。『四月の雪』が多少不振だった以外は、『親切なクムジャさん』は350万人以上の観客を動員して好評を博し、『君は僕の運命』も韓国恋愛映画史上最高の興行成績を収めて現在も記録を更新している。

 R-18指定を恐れない韓国映画の出現は急成長した韓国映画の自信を表す一面としてみられる。終わりのない煽情主義を警戒することが出来、審議の公正性と一貫性を担保にすることが出来たら、より多様な映画が観客に愛されることが出来るようになる土台となるだろう。

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