日本で人気の韓流スター、本国とは大きな温度差

 ペ・ヨンジュン、柳時元(リュ・シウォン)、パク・ヨンハ、李炳憲(イ・ビョンホン)、宋承憲(ソン・スンホン)…。彼らに共通するものは大人気の韓流スターということ。そして、もう一つの共通点は韓国より日本での人気が非常に高いということだ。韓流スターたちが受ける待遇は韓国と日本では大きく違う。

 俳優だけではなく映画やドラマといったコンテンツにも韓日の温度差がある。ペ・ヨンジュン主演の映画『四月の雪』はその両極の温度差を最も端的に示した作品。『四月の雪』は28日、日本で最短期間(12日)に100万人の観客動員を突破し、日本で公開された韓国映画で初めて200万人の動員を超えると予想されている。ところが国内では3週間で80万6700人(28日現在)を動員するにとどまり、興行的に失敗した。

 1~3月にMBCで放送された『悲しき恋歌』も同様のケースだ。クォン・サンウ、金喜善(キム・ヒソン)主演のこのドラマは、韓国で平均15.5%(AGBニルソンメディアリサーチ)の視聴率にとどまったが、日本では『冬のソナタ』(14%)に迫る10%台の視聴率を記録する大成功を収めた。

▲趣向の違い=在韓日本人ジャーナリストの伊藤順子氏は趣向を根拠にこう話す。「ペ・ヨンジュンは西欧的な顔つきで、ソフトなほほ笑みと声、チェ・ジウは長身に真っ白い肌を持っていて、まるで宇宙人のような絶対的な神秘性を持っている」と分析した。日本にはないイメージというのだ。伊藤氏は「ウォンビンとチャン・ドンゴンは二人とも美男子だが、ウォンビンがチャン・ドンゴンより少しだけ日本受けするスタイル」と説明する。衛生放送スカイライフのモニター、チョ・スヨンさん(33)は「韓流スターは韓国では散々目にしていて食傷気味」と語った。

▲マニア的特性=日本の視聴者たちの「マニア的特性」も外すことは出来ない。ペ・ヨンジュンが主演した『冬のソナタ』で70年代の日本の少女漫画を発見した人は 韓国の芸能人に対する幻想を持っているというのだ。放送映像産業振興院のキム・ヨンドク研究員は「日本男性にはペ・ヨンジュンのようなロマンチックな男性性を見付けにくかった。日本男性に対する不満が韓国男性を通じて解消された」と分析した。日本と違い韓国ドラマはファンタジーを与えているため中年女性たちが韓国ドラマに没頭しているというのだ。

▲人気のドミノ現象=人気のドミノ現象も外すことが出来ない。ペ・ヨンジュンを頂点に彼と共演した俳優たちがドミノ式で人気を呼んでいる。パク・ヨンハ、崔志宇(チェ・ジウ)は共に『冬のソナタ』のメンバーで、チェ・ジウと映画『誰にでも秘密がある』に出演したイ・ビョンホンの人気が再び急上昇した。この流れでいけば、『四月の雪』でペ・ヨンジュンと共演したソン・イェジンも韓流スターの仲間入りを果たすと予想される。

 韓国文化観光政策研究院のチェ・ジヨン責任研究員は「日本はマニア的特性が高く、多様に活用可能な文化商品が存在するため持続するしかない。過去にハリウッドで人気の落ちた俳優がアジアに進出して活動したケースとも似ている」と分析した。

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