香港スターのケリー・チャンが28日、ドラマ『大長今』(日本タイトル『宮廷女官チャングムの誓い』)を放映中の湖南衛星テレビがある長沙を訪れ、韓服の衣装を着て『希望』というタイトルの『大長今』主題歌『オナラ』を歌った。『大長今』視聴者のためのファンミーティングでだ。『大長今』の主題歌は彼女に再びトップレベルの人気をもたらせた恩人のようなものだ。
人口13億の中国大陸全域は最近、『大長今』ブームで沸き立っている。『大長今』のPRで27日、上海浦東国際空港に到着したタレントのヤン・ミギョンは驚いた。空港に着くと「歓迎ハン尚宮皇后、大長今の中国映画ファンクラブ」という横断幕を持った現地ファンのサイン攻めにあったからだ。中国メディアは「上品で優しく親切なハン尚宮が長沙を占拠した」と大きく伝えた。
今月1日から『大長今』を放映(午後10~午前0時)している湖南衛星テレビは来月初め、チャングムを演じた李英愛(イ・ヨンエ)を招き、女性新人歌手の選抜大会『超級女声』に出演した 5人にも『大長今』の主題歌を歌わせるなど、『大長今』のPRに総力を注いでいる。
19日現在、中国31都市で14%台の視聴率を記録、1位を走る『大長今』はすでに経済、社会、文化など、多方面でブームを巻き起こしている。
北京の場合、DVD販売店や書店で『大長今』のCDや本が飛ぶように売れている。先週、新京報の図書販売順位で『大長今』は小説ベストセラー部門の6位を記録した。
写真館には一着約7000元(約91万ウォン)する「チャングムの新婦服」コーナーが新設され、娘に韓服を買う親が続出している。上海や湖南省などにはチャングムを演じたイ・ヨンエに憧れて整形手術が盛況を見せている。
お茶の間で『大長今』を見ようとする人の増加でテレビ局側がかなりの収入を上げる「大長今特需」が起っていると法制晩報が27日、報じた。
北京のとある食堂は、店の名前を『大長今』と発音がまったく同じ「大長金」に変えた。四川省にある一部の火鍋(中国式しゃぶしゃぶ)店では「大長今キムチ火鍋」をメニューに加えるなど、美容、ファッション、料理などの各方面で韓流ブームが巻き起こっている。
政治的波及効果も抜群だ。中国の政治指導者たちでさえ韓国人に会えば必ず『大長今』の話題を取り上げるほどだ。胡錦涛国家主席は先週、文喜相(ムン・ヒサン)ヨルリン・ウリ党議長に接見した席で「多忙で毎回見られないのが残念」と話して『大長今』にすっかり魅了されている様子だった。
国家ナンバー2の呉邦国・全人大常務委員長も最近、私的な集まりで「妻が韓国ドラマを毎日楽しんでいるが、私も『大長今』を楽しんでいる」と発言したと伝えられている。さらには『大長今』が見たいがために河に飛び込んだ主婦まで現れた。
中国メディアの評価は肯定的だ。中国文化報は「『大長今』は韓国の歴史、服飾、料理文化、民族的自強精神を見せ、韓国の世界化を保証する小切手となった」と評した。
中国青年報も「すべての中国人が『大長今』を愛している。ロマンチックな人々はラブストーリーに関心を持ち、努力する者は夢を、グルメたちは料理に魅了される。中国人が『大長今』を通じて自分の夢を育み、忘れていた社会の美を探している」と絶賛した。