チェ・ジンシルがおばさんキャラに初挑戦 『バラ色の人生』


 ここに、夫と子どものためにすべてをささげる意志の強い主婦がいる。

 ぼろぼろになった夫パンツは縫い直す。化粧品を買う金が惜しく、サンプル品をもらってきては使う。そんな彼女が夫から不意打ちを食らう。

 「愛する人がいる。おれたち、離れよう」 「何だって?女がいるって?分かった、離婚してやるよ!」絶対に仕返ししてやろうと歯を食いしばった彼女。だが、こんなことって本当にあるのだろうか。彼女ががんを患ったのだ。何ということだ!

 今月24日から放送されるKBS第2テレビの新ドラマ『バラ色の人生』(脚本:ムン・ヨンナム/演出:キム・ジョンチャン)は、人生がこじれにこじれた主婦の話を通じて、「夫婦とは果たして人生のパートナーなのか?あるいはこの世で最大の敵なのか?」という質問を投げかける。

 夫に裏切られ、がんまでも患うという、とてつもなく運の悪い主婦、メンスン役には、崔真実(チェ・ジンシル)がキャスティングされた。崔真実は現在、専属契約期間が満了しないまま、ほかのテレビ局のドラマに出演し、MBCから出演禁止の仮処分申請を受けている状態。

 19日にソウル市・汝矣島(ヨイド)にある63ビルディングで行われた同ドラマの試写会は、複雑な状況下にあるにもかかわらず制作スタッフがなぜ崔真実にこだわったかを示す場となった。

 「徹底的に壊れねばならないと考え続けました。わたしも2人の子どもを抱えた“おばさん"ですからね」崔真実は確かに変わっていた。そこには、かわいい“ミッシー族”(結婚や出産後も独身時代と変わらないファッションやライフスタイルを貫く女性)の姿はない。

 くしを通さないパーマ頭にヘアピン1つさして市場で1000ウォンでも節約しようとけんかする、世間一般のおばさんになった。夫のパンツだろうがランニングだろうが、何とも思わずに着る。離婚の悲しみを経験した崔真実は、「家で母が使っていたスリッパと弟(チェ・ジンヨン)のパンツを持参して小物として使う」と話し、今回のドラマで再起を図る決意を示した。

 “糟糠(そうこう)の妻”(貧しいときから苦労をともにしてきた妻)をほったらかして浮気をするも、妻ががんを患ったことを知って、反省して心を入れ替えた夫、パン・ソンムン役には、ソン・ヒョンジュが選ばれた。しゅうとめ役を演じる羅文熙(ナ・ムニ)、キム・ジヨンといった個性的な中年女優は、重くなりがちなドラマの雰囲気を愉快にする大切な役割だ。

 キム・ジョンチャン撮影監督は、「通俗的な不倫をテーマにしたが、ユーモアな要素を加えて一味違ったアプローチを試みた。ドラマ視聴者には、“涙の中の笑い”や“笑いの中の涙”を感じてほしい」と話した。

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