“歌王”チョーヨンピルがいよいよ平壌公演へ


 韓国の本格的な“歌謡文化”の象徴、チョーヨンピルがいよいよ平壌(ピョンヤン)舞台に立つ。

 光復60周年記念チョーヨンピルコンサートが23日午後6時、平壌の鄭周永体育館で開かれる。この行事はSBSと朝鮮中央テレビを通じて南北双方に放送される。

 チョーヨンピルを含め南側のコンサート・放送スタッフと参加団は22日、アシアナ特別機で仁川空港を出発し、午後3時、平壌順安(スンアン)空港に到着した。

 23日に開かれるチョーヨンピルコンサートはこれまでの南北交流コンサート史上、最大規模となる。セット、照明、特殊效果など各種装備の規模だけで5トントラック28台分量に、計150トンに達する。発電車と放送装備車だけで、それぞれ5トントラック5台の分量だ。

 圧倒的な規模を見せ付けてきたチョーヨンピルのコンサートではあるが、それでも普段の数倍に達する規模だ。コンサートと放送制作スタッフが160人余り。

 この装備は公演団の出発に先立ち、17日、船で平壌に運送された。

 2002年9月、平壌の東平壌大劇場で開かれた李美子コンサートに続き、韓国歌手の北朝鮮単独コンサートとしては2回目となる。しかし、今回のコンサートは規模だけではなく、去年7月、北朝鮮の民族和解協議会が先にSBS南北交流協力団に提案し、実現したという点からも意味深い。

 この過程で金正日(キム・ジョンイル)総書記は「チョーヨンピル先生を平壌にお招きしたい」という個人的な希望を述べたと伝えられた。

 このコンサートはこの春開かれる予定だったが、北朝鮮の6か国協議中断宣言による南北関係の悪化、チョーヨンピル側とSBSのスケジュール調整問題などで延期され、23日に開かれることになった。

 2時間余にわたって行われるこの日のコンサートで、チョーヨンピルは北朝鮮歌謡曲2曲を含め、計25曲余を歌う予定だ。

 北側がレパートリーに必ず入れて欲しいと要請した『帰れよ釜山港へ』と『あの冬の茶屋』も含まれている。コンサートの終わりは2002年ワールドカップを控えアリランを編曲し発表した『夢のアリラン』が飾る。

 今回のコンサートは「済州から平壌まで」をスローガンに掲げ、今年初め済州を皮切りに全国を巡回している「2005 PIL & PEACE コンサート」の一環でもある。

 チョーヨンピルは平壌公演を終え、25日午前11時、ソウルに戻る予定だ。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース