ドラマ『私の名前はキム・サムスン』が各方面に影響を残している。ドラマ最終回から3週間が経ったが、製菓、製パン学校に受講生が殺到し、ドラマに登場したソウル市内のあちこちが新たな名所となっている。
▲パン、菓子を直接作ってみよう
サムスン人気の影響を最も受けているのは製菓、製パン技術を教える学校。区や百貨店が運営する一般対象の製菓、製パン学校をはじめ、専門的な製菓、製パン技術者を育てる専門学校にも受講生が殺到している。
7月から3か月間にわたって運営されている松坡(ソンパ)区の「蚕室(チャムシル)女性教室」は30人の定員がすぐに埋まった。6月の受講生募集時には50人の希望者が殺到して20人が次回の受講を待っている。この講座は4~6月には最低受講人数の10人を超えられず閉講の危機にあった。
特に専業主婦が中心だった受講生も20代や30代の未婚女性へと完全に変わった。最年少の受講生イ・イニョン(24)さんは「ドラマを見て直接学んでみたいと思って受講を申し込んだ。締め切られないか心配で昼休みに直接訪ねて申し込んだ」と語った。松坡区はデジタルオーブンを追加で購入、今後増えると思われる受講生に備えている。
現代(ヒョンデ)百貨店・木洞(モクトン)店は9月から始まる秋学期に「サムスンのレシピ追跡」という講座を新たに開設した。ソウル瑞草洞(ソチョ)にある大韓製菓製パン学院は「6月と7月の新規受講申込数がドラマ放送直前の5月に比べて30%以上増えた」という。
製パン機やミニオーブンなどの製パン関連商品も大きく売り上げを伸ばしている。テクノマートによれば、「6月以降製パン関連器機の売上は例年に比べて40% 以上急増した。夏になると急激に落ちるものと決まっている製パン器機の売上が急増したのは非常に異例の現象」という分析。
▲『サムスン』の聖地巡礼
ドラマ終了直後の7月23日、ソウル大峙洞(テチドン)にあるレストラン「HIPPOPOTAMUS」ではテレビ局が用意したパーティーが行われた。 この日、数百人のサムスンファンは劇中に登場したレストラン「ボナペティ」として登場したこの場所でドラマの映像を見ながら感動を振り返り、CLAZZIQUAI やLOVeHOLiCなどドラマの挿入曲を歌ったアーティストたちの公演も楽しんだ。
このレストランは3月から経営難ですでに閉店した状態だったが、ドラマ放映後には一日に数百人が見学に訪れる名所になった。
先週末の6日、この場所を訪れた会社員のキム・ソニョン(29)さんは「近くで人と会う約束をしたので、ついでに思い出して立ち寄った。ドラマが終わった後に寂しい気持ちを慰めるためにこの場所を訪れたり、これから訪れたいという友人がかなりいる」と語った。
ドラマでヘンリー(ダニエル・ヘニー)が泊ったソウル市・鍾路(チョンノ)区・桂洞(ケドン)にある韓屋ゲストハウス「楽古斎」の人気も急上昇中だ。現在、母屋と離れの座敷を区分した垣根を取り壊して、多くの人が同時に泊ることが出来るように改築する工事が進められているため部屋を借りることはで出来ないが、問い合わせが殺到しているという。「楽古斎」は早ければ9月中旬、遅くても10月初めには再オープンする。