最終回迎える超人気ドラマ『サムスン』に主演したキム・ソナ

 「私がもしテレビで綺麗に見えなくちゃいけないと思って演技したら、人々がこんなにも共感したでしょうか?実はこの状態(ドラマのために約 8キロ増量した)でドラマに出るまで随分と悩みました。それでもお腹の周りに付いた肉をサムスンの内面を表現するための小道具と思いました」

 40%を上回る驚異的な視聴率でこの夏、全国民を喜怒哀楽させたMBCドラマ 『私の名前はキム・サムスン』のヒロインを演じたキム・ソナ(30)。20日、ソウル市内で翌日に放映される最終回の撮影をしているキム・ソナは倒れる寸前だった。

 キム・ソナは3週間、一日1時間の睡眠で連日徹夜でのロケを続け、最近三度も病院に運ばれた。「最近はほとんど点滴に頼って耐えている」と眠たそうな顔で話すキム・ソナ。しかし「サムスン」の話になると、途端に目を輝かせる。「『私も堂々とサムスンのように暮すことが出来そうです』『ソナさんありがとう』といった書き込みが私のホームページに寄せられるのを見ていると女優として最高のやりがいを感じます」

 キム・ソナは「ドラマの中盤でサムスンが恋愛をするようになって痩せるという設定を取り入れようという話しもあった」と言う。しかし、キム・ユチョルプロデューサーと悩んだ末にその話しはなくなった。「ダイエットをして綺麗になったらサムスンではありません。それに恋愛をしたからといって、そんなにすぐ痩せる人なんていないでしょう」


 キム・ソナはドラマ人気の秘訣を「共感」という一言で表現した。「多くの人々がサムスンを自分と重ね合わせたから、台詞、身振り、手の動作一つまでも見逃さなかったのでしょう。だからサムシクとの恋愛に問題が起これば、ファンがネット上で大騒ぎしたのです」

 最も苦労した記憶は往復10時間かかった漢拏山(ハルラサン)登山のロケ。ドラマでは土砂降りの雨の中、主人公が劇的に会うというシーンが放送されたが、キム・ソナは倒れる寸前だった。

 「現実でもサムスンがジノンのような男性から愛されることが出来るか?」という質問にキム・ソナはしばらく考え込んでから、「共感する何かがあれば当然お互いを好きになることもあるのでは?サムスンはジノンと違う世界の人間でも、率直さの前には何も歯が立たないという単純明快な真理を見せてくれたのでは?」

 ドラマの結末を問うと「この記事はいつ出ますか?」と問い返す。「それならダメです。シナリオは一昨日渡されましたが話せません。絶対に!トップシークレットです」。街中で主婦たちサインをせがまれながら質問を浴びせられる。「最後はサムシクとはどうなるの?」

 キム・ソナは最近、「またどうやって痩せるか」といったことさえ考える暇がない。タイトな撮影スケジュールやコンディションの悪化で体力が底をついたからだ。それでも明るく笑顔でこう言い放った。「韓国にもインパクトがあって味のある女性が増えてくれたらと思います」

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース