『サムスン』とは対極の後続ドラマ『別離に対処する私たちの姿勢』

 深い愛を経験した人なら分かる。愛を始めるよりも既に始まってから長い過ぎ去った愛を忘れることが、どれだけ大変で苦しいかを。恋愛の出発駅には淡い夢と浪漫が待機している。

 さらに最近人気のキム・サムスン流の言い方をすれば、「テステロンとセロトニン」のようなホルモンが欲情をポンピングして愛を温める。一方、終着駅に突っ走る愛には力がない。古い感情と未練、恨みが絡み合い何もかも出来ない迷宮だ。

 最高の人気を誇るMBCの水木ドラマ『私の名前はキム・サムスン』のバトンを受け継いで27日からスタートする『別離に対処する私たちの姿勢』は終着駅に行き着いた恋愛物語だ。

 別れを語るスタイルが極めて新世代的だ。ヒロインのグニョンは別れを告げる恋人のジェミンに「私たちの愛が合意の下で成り立ったのだから、別れも合意の下に行われるべき」と「別れの契約」を切り出す。

 自分が掲げるさまざまな厳しい条件が満たされてこそ愛にピリオドを打てるという意味だ。これは前作 『私の名前はキム・サムスン』から出た「契約恋愛」とは対極にある素材だ。

 ストーリーはこうだ。浮気者のジェミンは一目惚れしたヒウォンにアプローチするために彼女が働くスタジオに入るが、高校の時から犬猿の仲だった同級生のミンスに会い、予定が狂う。ジェミンはミンスの姉グニョンにアプローチをかけ、紆余曲折の挙句、スタジオ入りを果たす。目的を果たしたジェミンが本来の正体を現してグニョンを裏切ると、グニョンは別れの契約書を突き出す。

 『アンパン』のイ・ジェドンプロデューサーと同棲カップルを素材にした『屋根部屋のネコ』、ウォン・スヨン原作のマンガを脚色した『フルハウス』を手がけたミン・ヒョジョン作家がタッグを組み期待を集めている。

 純粋だが頑固で変わり者のグニョンは『アンパン』を手がけたイプロデューサーと縁の深いチェ・ガンヒが演じる。売れっ子写真作家の役にはキム・ミンジョン、美形雑誌記者ヒヨン役には最近人気急上昇中のキム・アジュンがキャスティングされた。主人公のミンジェ役は未定。

  『私の名前はキム・サムスン』の後続作という点が制作陣に負担なのは確かだ。 しかし、制作陣は「男に捨てられたとヤケにならずに、既に終わった愛に対してアフターサービスを要求することが出来る堂々とした女性像は、やはり視聴者の共感を呼ぶだろう」と自信満々だ。

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