韓国ドラマ制作に日本資本参加が活発


 日本円が国内ドラマの製作費として使われる。大型資本を携えた日本の芸能プロダクションが韓国ドラマに数十~数百億ウォン台の製作費を投資し始めたのだ。

 キム・ジョンハク・プロダクションは最近、ベ・ヨンジュンの出演する『太王四神記(テワンサシンギ)』の製作費206億ウォン中、100億ウォンを日本のエンターテインメント業者「エイベックス」から誘致した。

 エイベックスは歌手、安室奈美恵や韓国の東方神起、BoAなどが所属する、日本きっての企画会社兼製作会社。

 「イエローフィルム」(代表/オ・ミンホ)も、今年10月から撮影を始める16部のミニシリーズ『サムデー』(仮題)の製作費30億ウォン中、15億ウォンを日本のエンターテインメント・グループ「IMJ」から誘致した。全版権の30%をIMJが持つとの条件だ。

 オ・ミンホ代表は「事前製作で品質の向上を図ったことで製作費が上昇した。このため、日本資本を誘致した」としながらも、「誘致した製作費は50%だが、版権の70%はわれわれが持つという有利な条件は守った」と話した。

 日本の芸能プロダクションが韓国に投資するのは、韓国ドラマの「可能性」のため。

 2003年の『冬のソナタ』の日本版権価格は4億~5億ウォンだったが、最近の『新入社員』の呼び値は20億ウォンとも言われている。

 韓流に乗って版権価格が急騰すると、日本はいっそのこと製作段階から投資し、収益を山分けする方向へと旋回したもの。

 日本の立場からすれば、第3国への販売にも参加できるほか、ドラマの挿入曲や俳優などを日本の都合に合わせ、事前調整できるメリットもある。

 国内製作業者は最近、DVDおよび海外版権など2次版権の権利を最大限に広げるため、「影響力」の強い地上波放送を排除し、「事前製作」を推進、外部資本と手を結ぶことになった。

 国内ではすでに「日本資本への警戒論」も取り沙汰されている。日本国内の韓流の代名詞となった『冬のソナタ』のユン・ソクホPDの新作『春のワルツ』にも、日本資本が大きく関心をみせていた。

 しかし、ユンPD側は投資を受けなかった。「ドラマとかかわるさまざまな権利を守るため」との説明だ。

 放送映像産業振興院のチョン・ユンギョン放送振興センター長は「日本資本の直接投資率が高まり、これら企業が積極的に“利益”を得る場合、国富が流出し、韓流は表面だけのものとなってしまう」とし、「何よりドラマや映画など映像産業に投資する国内ファンドの活性化が先決」と話した。

シン・ドンフン記者 dhshin@chosun.com
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